恋人や配偶者などを心の底から愛おしいと思う状態を表現する「ベタぼれ」。「あの人は彼女にベタぼれだから」「私は彼にベタぼれなの」など、日常的に用いられる言葉ですが、具体的にはどんな状態を指すのでしょうか。パートナーが自分に対して「ベタぼれ」かどうかを見極めるサインや、自分に対し「ベタぼれ」させるテクニックについて、心理カウンセラーの竹内えつこさんと共に考えていきます。

「ベタぼれ」と「好き」はどう違う？

「ベタぼれ」とは「相手の事が頭から離れない、愛おしくてたまらない」ことで、一般的な「好き」よりも相手にのめり込んでいる状態。すっかり相手にほれ込み、ほかのものが目に入らず相手の魅力に対しメロメロになっています。
場合によってはた目に「あの人はちょっと問題があるのでは」と思うようなときでも、当の本人は意に介さず「相手を100％肯定する」モードに入っているようなケースもあります。

【男女共通】ベタぼれしているサインとは

ここでは男女問わず、こんな傾向が見られれば「ベタぼれ」状態であるとうサインについて考えていきます。

連絡が頻繁である

「どんなときも相手と繋がっていたい」という気持ちが強いので、頻繁に連絡を取ろうとします。この状態が行き過ぎると、自分の状況を報告するだけでなく、相手の状況も逐一把握しておきたいと思うようになります。
相手からのメッセージが来たら即返信するのもこのタイプの特徴。「相手がメッセージを送ってくれた」ことに対しテンションが上がってしまい、間を置くことができません。

よく褒める

すっかり相手にほれ込んでいる状態はまさに「あばたもえくぼ」。ルックスや性格、行動など、相手の一挙手一投足を魅力的に感じ、その魅力をあらんかぎりの手段で相手に伝えようとします。

愛情表現をする

ベタぼれ状態に陥っている人は、相手に対して「好き」という気持ちが高まっているので、その思いを相手に伝えることで心を落ち着かせようとします。
例えば愛を示す言葉や行動、スキンシップ、相手へのプレゼントなど、あらゆる手を使って愛情表現をします。中には「相手を喜ばせたい」とサプライズを仕掛ける場合もあるかもしれません。

心配する

常に相手のことを考えているので、態度や表情などのささいな変化にも敏感です。もし不安そうな素振りを感じれば「何か悩みごとがあるのではないか」と心配し、仮に相手から相談されれば真剣に応じます。
相手の悩みや困りごとをあたかも自分のことのように感じ、相手が笑顔を取り戻すためできる限りのことをしようとします。　

甘える

一緒にいることで安らぎを感じ、相手に甘える態度を見せます。例えばスキンシップや、子どものような口ぶりで話しかけたり、また周囲には見せないような素の姿や表情を見せたり、相手にお願いごとをしたり、とその表現方法はさまざまです。

男性が彼女に見せるベタぼれサインとは

ここでは「男性が見せるベタぼれサイン」に特化して見ていきましょう。

リードする

「自分がリードすることで、彼女を安心させたい」という思いから、デートプランなどは彼女の要望を聞きつつ、自ら主体的に動いて決めようとします。また手続きやアポイントといった、動きが必要な場面でも積極性を見せます。

彼女の変化に気づく

いつも彼女のことを見ているので、その変化にすぐに気づきます。例えば髪型やネイル、ファッションはもちろん、顔色や精神面でも「いつもと違う」ことがあれば敏感に察知し、ケアが必要と思えばそのために何か自分ができることはないかと考えます。

彼女を喜ばせようと努力する

「◯◯に行ってみたい」「◯◯が食べたいな」など、彼女がふともらした言葉をよく覚えていて、それを実現させようとします。
例えば彼女が興味を持ったスポットをデートに組み込んだり、サプライズで彼女が欲しがっていたものをプレゼントしたり。彼女の喜ぶ顔を見るための努力を惜しみません。

女性が彼氏に見せるベタぼれサインとは

次に「女性が見せるベタぼれサイン」について考察してみます。

スケジュールは彼優先

「いつでも彼に会いたい」と思っているため、スケジュールも彼を優先して組みがちです。例えばデートが入りそうな日をわざわざ空けておいたり、彼からの連絡が来そうな時間帯は、すぐに電話が取れるよう待機していたり。行き過ぎると「一日の行動は常に“彼”を念頭に置いて決める」というケースもあるでしょう。

楽しいことを共有したがる

楽しいことは何でも彼と共有したいと思っているので、例えば面白いことを見聞きしたり、おいしいものを見つけたりすると「彼に話したい」「次は彼と一緒に食べたい」と考えます。彼と一緒に体験することで、その喜びがさらに増幅されると感じています。

いつも笑顔

彼と一緒にいる時間が幸せなので、そうと意識をせずとも自然と笑顔になってしまいます。一緒にいるだけでついウキウキして、表情だけでなく、仕草や振る舞いにもうれしそうな雰囲気が漂ってしまいます。

男性が女性にベタぼれされる方法

誰でも、恋人には「自分にベタぼれしていてほしい」と願うもの。ここでは男性が彼女をベタぼれ状態にするための方法について考えていきます。

共感する

女性から男性に対する要望としてよく挙がるのが「話を聞いてほしい」「共感してほしい」ということ。彼女の話をじっくり聞き、気持ちに寄り添ってあげることで、彼女もまた「私の気持ちをよく理解してくれている」「自分の弱い部分も見せられる」と感じます。ここで重要なのが、求められているのは「理詰めのアドバイス」ではなくあくまで「共感」である、という点です。静かに話を聞き、その気持ちに寄り添ってあげることを心がけましょう。

困っているときに助ける

困っているときを見逃さず、すぐに助けの手を差し伸べてくれる男性に心が動かない女性はいないでしょう。そのためにはまず、「何をすれば彼女の役に立つことができるのか」「何か困っていることはないか」を意識し、彼女の態度を見逃さないようにしましょう。

自分にとって彼女が「特別」であることを示す

自分が「彼女を大切に思っている」「特別な存在だと思っている」ことを伝えましょう。言葉にするのが難しければ、態度で示すのでもかまいません。それを受け止めた彼女は「好意を返したい」と感じ、彼を大切に思うようになるでしょう。

女性が男性にベタぼれされる方法

次に女性が彼をベタぼれ状態にするための方法について考えていきます。

褒め、感謝する

相手を褒めることで「自分は相手にとって魅力的な存在だ」と思わせ、感謝を示すことで「自分は相手を喜ばせることができている」と感じることができます。
彼女を「どんなときにも自分を認めてくれる存在」であると認識することで彼の自己肯定感が上がり「彼女と一緒にいる自分」を好ましく思うようになるでしょう。

希望を叶える

「彼が自分にしてほしいと思っていることは何か」を、日頃の会話からリサーチしましょう。そして「手料理を食べたい」「こんなファッションをしてほしい」など、できる範囲の要望を見つけたら、それを叶えてあげましょう。自分のささいな願望を彼女が覚えていてくれたこと、それを実践してくれたことに大きな喜びを感じてくれるはずです。

さり気なくサポートする

彼の苦手なことや弱い部分を受け入れ、さり気なく彼をサポートするようにしましょう。彼女が自分の弱みを理解してくれていること、また弱みを責めるのではなく、逆に助けようとしてくれることに、この上ない心強さを感じてくれるはずです。

ベタぼれされる存在になろう

誰しも恋人を自分にベタぼれさせたい、と思うもの。そのためにはまず自分が自分を好きになることが大切です。自己肯定感の低い人は相手からの愛情を素直に受け止めることができません。また自分からストレートに愛情表現をすることも難しいでしょう。恋人もまた自信のないパートナーに対し、何か心もとないものを感じてしまうはずです。

また「相手にべたぼれしてもらう」ことだけを考えている状況は、決していいパートナーシップとは言えません。理想は「相手をコントロールする」のではなく「与えて受け取る」関係です。自己肯定感をアップし、相手に与えることを意識する中で、いつしかお互いにベタぼれし合う、理想的な関係になれるかもしれませんよ。

もし「ベタぼれし合う恋人」をこれから探す、というのであれば恋活を始めてみてはいかがですか？さらに「結婚も視野に入れている」のであれば、婚活をスタートさせるのも一案です。ゼクシィ縁結びエージェントでは、無料カウンセリングを実施中ですので気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

取材・文／吉田美奈子

【監修】
竹内えつこさん
心理カウンセラー。大学時代に心理学を学び、卒業後はバーテンダー、アロマセラピスト、アロマ講師、カウンセラーという、異色の職歴を持つ。得意なジャンルは夫婦問題・パートナーシップ。現実的かつ理論的なアドバイスに定評があり、悩みを抱えている多くの女性たちから支持を得ている。
公式ブログ：https://counseling-sou.com/blog/