「よりを戻す」とは元恋人とまた恋愛関係になることです。しかし、以前の関係のまま元に戻るということではなく、お互い成長してより良い関係を築き直すことが理想となります。
大切なのは「その人」に固執するのではなく、「幸せになる」ことを目的として考えてみること。そのために、自分と向き合う時間をしっかりつくりましょう。

よりを戻す前に確認すべきこと

相手に連絡を取って、よりを戻したいと伝える前に、まず次の4つのポイントで別れた理由や自分の気持ちを見つめ直してみましょう。

1.別れた原因を明確にする

別れた原因について書き出したものを深堀りして考えてみると、糸口が見つかってきます。別れの要因として、次のようなことも考えられます。

・思考の癖（悲観的に捉えるなど）
・境界線が曖昧だった（相手のやるべきことまでやってしまっていたなど共依存的な関係）
・コミュニケーション不足（気持ちを言葉で説明せずに怒る、黙るなどで相手に伝えようとしていたなど）
・相手もしくは自分に対しての過剰な不安や猜疑心（愛されているか常に不安に感じる、常に疑うなど）

どうして別れてしまったのか、あらためて見つめ直してみてください。

2.恋愛関係において自分が相手に求めているニーズを明確にする

相手が誰かを特定せずに、思いのまま「休日は一緒に過ごしたい」「もっとストレートに愛情を伝えてほしい」「連絡をこまめに取り合いたい」など、自分の要求を書き出してみましょう。その書き出したものを意識して考えることが大切です。

3.恋愛関係において、相手（元恋人）が自分に求めているニーズを考えてみる

そのニーズを書き出した後、それをどこまで自分が許容できるのかあらためて考えてみてください。例えば、「ひとりの時間を欲しがっていた」「仕事を優先させたい人だった」「連絡をまめに取りたくない」など、元恋人の希望を具体的にイメージしてください。相手を変えることは難しいです。自分が変わることができるか、もしくは、ここまでなら許容できるというラインをしっかり見詰めましょう。

4.戻ることが自分にとって本当の幸せに繋がるかを考える

寂しさや依存からではないか、このまま別れたらもう誰にも出会えないと思って妥協していないか、その人と別れることよりも、ひとりになることへの恐怖心ではないか、その人といると心から安心を感じ、満たされた感覚になるだろうか、という点に注目して考えるとよいです。

よりを戻す方法・きっかけとは

別れた原因や気持ちを見つめ直した上で、よりを戻したい！と決めたら、行動に移しましょう。

自分磨きをする

外見、内面ともに自分を磨き、オシャレを楽しんだり新しく学んだりすることで魅力もアップします。自分と自分の時間を大切にできるようになることが重要で、自尊心もアップさせることが恋愛をしていく上で効果的です。

視野を広げる

趣味や習い事、新しいコミュニティーに入り視野を広げるなど、今まで見えてこなかった気持ちや価値観からの刺激も大切にして、本当の幸せを考える機会をつくりましょう。

コミュニケーションを学ぶ

別れた原因が、コミュニケーション不足やスキルの問題であることがよくあります。伝え方や言葉の受け取り方など、ちょっとしたコツで解決することが多いです。

相手に誠意をもって伝える

自分の気持ちをなぁなぁにせず、素直に伝えることが好印象になります。ちゃんと時間を取ってもらい、我慢せずに伝えてみましょう。それができるかどうかが、幸せになるためにとても大切です。

カウンセリングやセラピーで気持ちを整理する

「たかが恋愛」と思うかもしれませんが、恋愛は幼少期の親との愛着が深く関係しています。自分の歴史をたどり、専門家と一緒に気持ちを整理することは愛され上手になる近道です。

よりを戻すべきかわからないときは

よりを戻すべきかどうか悩むこともありますよね。悩んだときは次の4つの行動を取ってみてください。

1.良い面と悪い面をノートに書き出す

「よりを戻す」ことを考えているときは、良いことや幸せだったことばかり思い出されがちになるため、一度ネガティブに感じていた部分も書き出してみることがおすすめです。好きなところや楽しかった思い出と、つらかったことや相手に対して嫌だなと感じていたところ、どちらも思い出してみましょう。

2.焦らずに時間を取ってみる

気持ちが決まらない状態で焦って答えを出すよりも、時間をかけることで、何かヒントとなるきっかけに出会えることがあります。

3.信頼できる安全な人に相談する

自分の意見を尊重して、最終的なジャッジを本人にさせてくれる人、自分のことを否定・批判しない人、求めていないことはアドバイスをしない人など、“信頼できる安全な人”に相談するのが大切です。コントロールしようとするのではなく、最終的に自分で判断することを尊重してくれる人とお話ししてみましょう。

4.専門家に相談する

カウンセラーなど専門家に相談してみましょう。客観的に聞いてくれるプロなので、自分では気が付かないポイントを発見できたり、自分自身の心の根本的な問題も解消するきっかけになったりする可能性があります。

よりを戻したいときに避けたい行動

よりを戻したくて必死になりがちですが、次のような行動を取ってしまうと復縁は難しくなります。

しつこく連絡をする

せかさず、相手が気持ちを整理するプロセスや時間を大事にしましょう。相手にまだ復縁する意思がないのに、しつこく連絡をするのは逆効果です。

依存的な発言をする

「何でもするから！」などと泣き付くと、よりが戻ったとしても、パートナーとの間にパワーバランスができてしまうので良い人間関係にならないことが多いです。

意地を張ってしまう

自分の素直な気持ちを伝えることが大切です。意地を張って本音を言わないことで、復縁のチャンスを逃してしまう可能性があります。

「受動攻撃」をしてしまう

「あなたがいないと生きていけない！」というような発言は、攻撃や無意識のコントロールになります（※怒りや不満を直接ぶつけることはせず、間接的な態度や行動で相手を攻撃する心の状態）。このような発言は、余計関係がこじれてしまうのでやめましょう。深く傷ついた経験がある場合は、まず専門家に相談することを強くおすすめします。

自分自身と向き合って幸せをつかもう！

よりを戻したい！その気持ちを感じているときは、自身と向き合う良いチャンスです。恋愛は過去の心の傷、親や家族との愛着関係など自分自身の心の問題と切っても切れないからです。この機会にじっくりと自分、そして相手との関係に目を向けてみてくださいね。よりを戻すにせよ、戻さないにせよ、じっくりと向き合うことであなたの人間力がアップし、より良い人生への再スタートとなります。

決断して、新しい出会いに踏み出したいと思ったら、恋活や婚活を始めるのもおすすめです。ゼクシィ縁結びエージェントでは、マッチングコーディネーターが寄り添いながら相談に乗ってくれる無料カウンセリングも実施しています。悩んでいるときは、ぜひ気軽に利用してみてください。

取材・文／竹本紗梨

【監修】
水野ゆりあさん
心理カウンセラー、トラウマケア専門セラピスト、アタッチメント（愛着形成）セラピスト、自律神経調整HMT®︎・TEB®︎セラピスト、パーソナルカラー診断士、骨格診断士として活動。
個人セッションだけでなく、自己理解、癒やしと回復を目的とした授業や、イベント活動（グループカウンセリング、恋愛心理学イベント、コミュニケーション講座など）や学生向けの授業（コミュニケーションスキル、不登校について考える会、パーソナルカラー診断、骨格診断など）も行う。
自身もアダルトチルドレン（機能不全家族）として育ち、さまざまな生きづらさを自分と向き合うことで好転させられた経験から、クライアントに対し深い理解とともにセッションを実施。クライアントがつらさの理由と向き合い、未処理だった感情を完了させて心を回復していけるようサポートしている。

プロフィール：https://profelier.jp/professional/1480