- 自分を哀れんで泣く
- 不安からの想像によって泣く
- 過去恋愛相手にされたことを思い出して泣く
- 自信を持てない
- 親の愛を得られなかった
- 家族など近い関係の人との離別を経験している
- 自分の好きなことをする時間を作る
- 体を動かしたり出掛けたりする
- 心が喜ぶこと、ワクワクすることに手を伸ばす
- 夜は早く寝る
恋愛のことや相手が好きすぎて泣いてしまったり、気持ちが揺れ動いたりすることに、戸惑ってしまうということはありませんか?もしかしたら恋愛や彼氏彼女に依存をしすぎてしまっているのかも……と心配になる人も多いかもしれません。そこで、その状態になるにはどんな心理が働いているか、心理カウンセラーの中村陽子さんにお話しを伺いました。また、依存していてつらい場合、気持ちを安定させるための対処法についてもご紹介。いい恋愛関係を築くために、ぜひ参考にしてくださいね。
好きすぎて泣くのはなぜ?好きすぎて涙が出るときの心理
好きすぎて泣くことは決して悪いことではありません。涙は、悲しいときに流すことがある反面、自分の中の愛に触れたときにも流すものです。
「彼をこんなにも愛おしく思っていたんだ」という気持ちを感じたときにも、涙が流れてきたりするものです。また、ずっと感情を表現することを我慢して生きてきた人が好きな相手に本当の気持ちを理解してもらって、うれし涙を流すといったケースもあるでしょう。
一方で、好きすぎて泣く理由が恋愛や相手への依存である可能性もあります。このときはちょっと注意が必要です。次から詳しく解説していきます。
恋愛相手に依存している可能性がある涙のパターン
まずは、恋愛で流す涙が恋愛への依存によるものかどうかをチェックしてみましょう。
見極めるポイントは、「相手をちゃんと見ているかどうかということ」。依存していると、つい独りよがりになりがち。相手の気持ちや状況を客観的に見ようとせず、自分の中だけで想像し、完結してしまいます。
自分を哀れんで泣く
例えば、好きな人からSNSの返信がこないなどで、相手の態度が冷たくなったと感じ、「相手に冷たくされた私がかわいそう……」と悲しくなって泣くケースです。
その一方、それまでに受け取った相手からの優しいメッセージや愛情表現を見て、「大丈夫!こんなメッセージもきてるし……」と、一喜一憂してしまうような場合は依存的な状態になっていると言えるかもしれません。
不安からの想像によって泣く
上のケースにも似ていますが、相手からの返信が遅い場合や、以前に比べてやりとりが希薄になったとき、不安のあまり泣く場合も、依存して泣く涙に該当します。
また、そういった人は、これまでの恋愛のパターンとして、相手が音信不通になって結果的に別れてしまうという経験をしていることがあるのかもしれません。
そのため、「また同じことが起こるんじゃないか」と不安を抱いてしまうことも。すると、客観的に見たら相手の態度がそれほどひどいものでなかったとしても、「相手の気持ちが離れたんではないか」「こんな自分だから、好きじゃなくなったんじゃないか」「私よりもっとかわいい子がいいのかも」などといったように、相手の態度から不安な要素を見つけやすくなります。
過去恋愛相手にされたことを思い出して泣く
恋愛相手へ依存していると、お付き合いしている中で、恋人に取られたちょっとした冷たい態度を思い出して、「あのときあんなことを言われた」と、わざわざ思い出して泣くこともあるようです。
逆に、前に相手がかけてくれた言葉を思い出して、うれし泣きするということもあります。
好きすぎて泣くほど、恋愛に依存してしまう人の特徴
「好きすぎてつらい」と泣いてしまう人の中でも、仕事や交友関係など他のことがどうでもよくなったり、好きな人のことばかり考えてしまったりする人は依存しやすい傾向があるかもしれません。
「自分の気分がよくなるのも悪くなるのも、相手次第」と恋人や好きな異性中心の生活になり、依存している分だけ相手のことを考える時間が長くなり、その結果脳内でドラマチックな想像を繰り広げがちです。
自分の中だけの想像が行きすぎてしまうと、恋愛相手をしっかり見られなくなる可能性があります。たとえ相手が自分のことを大切に思って愛情をかけてくれていても、気付くことができません。また、相手が仕事で忙しい場合も、「自分は愛されていないのかもしれない」などと自分の中にある不安と結び付けて解釈し、相手の状況を正しく受け止めることができなくなることも。
そんな恋愛依存の傾向がある人にはどんな心理が働き、どんな背景があるのでしょうか?
自信を持てない
「自分は愛される価値がない」「自分には魅力がない」「自分にはいいところなんてない」など、自分に自信がない人も恋愛をしたときに依存してしまう傾向が強くなります。なぜなら、自分に足りない部分や寂しさを自分自身で埋めることなど到底できないと思ってしまうからです。
恋人ができると、相手が自分の心の空洞を埋めてくれるように思ってしまいます。自分に自信がない分、素敵な人と付き合うことで自分のこともよく思えるようになります。そして、相手に寂しい気持ちを埋めてもらおうとしたり、愛されていることで自信を得ようとしたりしてしまいます。
「自分では自分を満たすことができないから、あなたが私を満たして」と、相手に求める気持ちばかりが強くなり、「自分が気分良くいられるかどうかは、相手次第」となってしまいがち。その結果、気持ちが不安定になるばかりか、恋人にとっては重たく感じてしまうことにもなりかねません。
親の愛を得られなかった
心理的に、恋愛関係には親との関係性が大きく影響すると言われます。親があまり構ってくれなかった、親から愛されていると感じにくかったといった場合、親からもらえなかったものを恋人に埋めてもらいたいと無意識に求めてしまうことがあります。
すると不思議なことに、冷たそうな人や簡単には振り向いてくれないような人に固執してしまいます。なぜなら、親のような人=冷たい人、振り向いてくれない人に愛されてこそ、幼い頃満たされなかった気持ちを埋め合わせられるという願望が達成されたように感じるからです。
また、幼いころに親がいつもケンカをしていたなど、子ども心につらいと感じる環境にいると、自分の世界にこもって空想にふける癖を持つこともあります。
家族など近い関係の人との離別を経験している
幼い頃に親の離婚などによって父、母と離れる経験をした場合、親のいない寂しさや親を求めたい気持ちを意識の奥深くに閉じ込めてしまうことがあります。すると本人は自覚していないものの、恋人ができたときに、抑圧していた感情が出てくることがあります。
パートナーシップは非常に心の距離感が近い関係性であるため、同じく心の距離感の近い、親との関係性で感じた気持ちを思い出しやすくなるためです。この場合は、離別による寂しさや喪失感が、「相手がまたいなくなるのでは」という不安を生じさせ、必要以上に相手に執着してしまうことがあるようです。
好きすぎて泣くほどつらいとき感情を安定させるための対処法4選
好きすぎて泣いてしまう状態であるのは、やはりつらいものですよね。
そんな状態から抜けるために、カウンセラーの中村さんおすすめの方法を紹介します。すぐにでもトライできる内容ですので、ぜひ気軽に取り組んでみてくださいね。
自分の好きなことをする時間を作る
特に自分に自信がなく、自分で自分を満たすことができない、自分のご機嫌を取れないと思い込んでいるとしたら、まずおすすめしたいのがこの方法です。どんな小さなことでもいいので、自分の好きなこと、心地いいことをする時間を増やすこと。
例えば好きなものを食べる、行ってみたい場所へ行ってみる、バスソルトやアロマオイルなど心地いい香りをかぐ、好みのジャンルの映画を観るといったようなことです。
ポイントは、好きなことや心地いいことを「自分にいいものを与えてあげる」という感覚でトライすること。これを3カ月から半年くらい続けてみましょう。「自分で自分を満たすってこういう感覚なんだ」という実感が持てるようになると、自己肯定感にもつながっていきます。
体を動かしたり出掛けたりする
恋愛のことで頭がいっぱいになると、常に思考がぐるぐるとループして苦しくなってしまいます。そんなときは環境を変えてみたり、体を動かしてみたりすることで、思考をストップするのが得策です。
その中でも、太陽光や風、香りなどによって身体感覚を目覚めさせるようなアプローチが有効。例えば友人とのハイキングや、風や水しぶきを感じる水上バスに乗ってみるといったようなことです。
身体の感覚が活性化することでネガティブな思考がグッと抑えられるでしょう。
心が喜ぶこと、ワクワクすることに手を伸ばす
これまで心の空虚さを恋人に満たしてもらおうとしてきたなら、自分で自分の心を満たすことに意識を向けましょう。そのためにも、自分の心が喜ぶことをするのがおすすめ。
最初のうちは何をすると自分の心が喜ぶのかわからないと感じることもあるかもしれませんが、「やってみたいと思ったものの、手を伸ばしていないことは何?」と、まずは自分に問いかけてみましょう。
「そういえばヨガを本格的に習ってみたいと思っていた」、「ハワイで1週間暮らしてみたいと思っていた」など、浮かんだものの中から、「これ今やってみたいかも」と思うものに、おもいきって手を伸ばしてみます。
実際にやり始めると、だんたん「これ面白い」「これ楽しい」と感じるものに出会えるようになっていきます。そうやって、心の内側から湧き上がる喜びやワクワクで自分を満たすことができ始めると、恋人に依存しなくても済むようになっていきます。
夜は早く寝る
夜がふけるほど、ネガティブな感情でいらぬことを考えてしまいがち。また、睡眠不足になるとついマイナス思考になってしまうこともあります。
何はともあれ、泣きたいような気持ちになったら、思い切って寝てしまうというのが最もシンプルな方法かもしれません。
好きすぎる思いを生かして、相手を愛そう
もし恋愛や恋愛相手に依存していると感じるなら、相手の状態や気持ちによって幸せが決まってしまうようで、恋愛をしていてもつらく感じることが多いかもしれません。
ここまで、いくつか対策をお伝えしてきましたが、苦しい依存をやめていい恋愛関係を築くためには、「まずは自分で自分を満たすこと。そして、相手から与えてもらうのではなく、自分から何かを与え、愛してみよう」と思うことが何よりも大切、と中村さんは言います。
無理して特別なことをしてあげるのではなく、「相手は何が好きで何が苦手か」「今仕事は忙しいのか、体調は大丈夫か」「相手はどんなことを喜ぶだろう」などと関心を持って観察するということです。
そもそも、泣くほど好きという気持ちが自分の中にあるのですから、「もらう」から「与える」へギアチェンジさせて、相手に目を向けてみればいいのです。
相手に与える発想になると、相手の反応によって揺れ動く気持ちは少しずつ安定していき、楽になっていくはず。
すぐには難しいかもしれませんが、トライしようとするだけで自信を徐々に回復していき、自分自身がなんだかいい存在にも思え、恋愛にもいい影響を及ぼしてくれるのではないでしょうか。
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取材・文/小松ななえ
【監修】
中村陽子さん
「カウンセリングサービス」所属の心理カウンセラー。4000件を超えるカウンセリングの臨床経験を持つ。恋愛や婚活における「異性とお付き合いしたことがない」、「2回目のデートに行きたくない」、「婚活で相手に気に入られると嫌になる」といったお悩みや「子どもを持つということに迷いや諦めがある」、「これから先の人生が見えない」といったテーマの相談・アドバイスに定評があり、30~40代女性の高い支持を得ている。心理学講座の講師としての経験も豊富。約20年、編集者、ライターとして女性の生き方、恋愛、キャリア・転職、子育てなどを専門に手掛け、キャリア支援、再就職支援コンサルタントとして転職支援、中高年の再就職支援の経験もあり。
公式ホームページ:https://nakamurayoko.com/
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