愛情の捉え方や愛情表現は、実は男性と女性では違います。ここでは「愛情とは？」というテーマを掘り下げ、愛情という言葉の意味から、自分と相手で違う捉え方、嫉妬や束縛などの気持ちとの違い、されたらうれしい愛情表現まで、さまざまな視点から「愛情」をひもときます。婚活コンサルタント・澤口珠子さんの解説とアドバイスも紹介するので参考にしてください。

愛情の意味とは

愛情とは自分以外の誰かを「大切にしたい」と思う気持ちです。対象は恋人やパートナーはもちろん、家族、友達、アイドルやペットまでと幅広く、気持ちにも「大切にしたい」だけでなく、「いとおしい」「支えたい」「信じる」などさまざまな感情が含まれます。ひと言で定義するのが難しいと言われるのは、愛情の意味がこれほど幅広く深く、そして目に見えないからでしょう。

愛情と恋愛感情の違いとは？

愛情と恋愛感情の一番の違いは対象です。ペットも含めた幅広い対象に抱く愛情と違って、特定の相手を一途にいとしく思うことが恋愛感情です。好ましいと思うだけでなく、お互いを認め合って支え合い、時間をかけて親密な関係性を築きたいと思うところが愛情とは異なります。

嫉妬や束縛は愛情なの？

嫉妬は人を好きになったときに感じる自然な感情ですが、それを相手への束縛という形にしてしまうのは愛情ではありません。束縛は、相手の気持ちを考えずに、自分勝手な考えや判断を一方的にぶつけるものだからです。相手ではなく自分のためにすることは愛情による行動ではありません。

本当の愛情なのか、見分ける3つのポイント

愛情は目で見えないものだけに、本当の愛情なのかどうかわかりにくいことがあります。ここでは見分けるための3つのポイントを紹介します。

見返りを求めない

相手のことを思う無償の気持ちが本当の愛情です。例えば、自分の行動に対して相手の反応が薄くても不満を抱かず、感謝されたいとか認めてもらいたいという見返りも求めることなく、無条件に与え続けることが本当の愛情です。

相手のことを第一に考える

自分より先に相手のことを考え、相手の幸せを自分の幸せだと思えるならば本当の愛情と言っていいでしょう。本当の愛情を抱いていれば、相手が喜んでくれるなら、自分の時間やお金を使うことも気になりません。相手がうれしそうにしていると、それだけで自分もうれしくなります。

言動が一致している

本当に大切だと思う相手には誰でも正直でいたいと思うものです。だから、言葉と行動がいつも一致しているなら本当の愛情です。会いたいと思ったらどんなに忙しくても時間をつくるのは本物の愛情の表れですが、会いたいと言いながらデートの約束をしないのは本当の愛情ではないかもしれません。ふたりの間にうそやごまかしがない関係は、本当の愛情で結ばれていると言えるでしょう。

男女により異なる愛情の捉え方

愛情の捉え方が自分と相手で違うと感じることはありませんか。男性と女性で異なる愛情の捉え方について紹介します。

男性の愛情の特徴

男性は、プレゼントやスキンシップなど、目に見えることや実際の行動で愛情を表現しようとし、感じ取ろうとする傾向があります。相手の話を聞くときも、耳を傾けるだけでなく、意見やアドバイスをして、問題があるなら解決してあげようと行動を起こします。
また、男性はお金も一つの尺度になると思うようです。だから、一生懸命働いて高級なレストランでごちそうしたり高価なプレゼントを贈ることを愛情の深さの表れと考えます。小さなプレゼントを何度も贈るよりも、相手を驚かせるほどの豪華な1回の方が愛情を表すと思っている人も多いようです。

女性の愛情の特徴

女性は、目に見えることだけでなく、相手の気持ちや雰囲気を察して愛情を感じる傾向があります。例えばプレゼントをもらったときは、何をもらったかだけでなく、どんなふうに選んだのかなど贈ろうとしてくれた相手の気持ちにも愛情を感じとります。相手の話を聞くときには、無条件で受け入れ、共感することで愛情を示します。
また、相手のためにご飯を作ったり世話を焼いたりすることも、女性にとっては愛情があるからこその行動です。

【男女別】好きな相手に対する愛情表現

男女では愛情の捉え方が違うように、愛情表現も異なります。その違いを見ていきましょう。

【男性編】

相手を喜ばせようとする

デートのプランを立てる、食事をごちそうする、プレゼントするなど、男性は具体的な方法で相手を喜ばせようとし、そのための時間や金銭、労力を惜しみません。男性には相手に「すごい！」と認めてもらいたい欲求があり、また、言葉を添えたり丁寧に説明したりするのは苦手な一面があるので、多くの場合はサプライズになります。

メールの返信が速い

「会ったときに伝えよう」「言わなくてもわかっているはず」と考えたり、デートの誘いなどの目的がないときは連絡しなくてもいいかなと思ったり、男性には連絡を必要最小限にとどめようとする傾向があります。それでも好きな人からの連絡はうれしいので、メールの返信や電話を掛け直すスピードが速くなります。

デートの頻度が変わらない

男性には、両思いだとわかると安心して、デートの誘いの間隔が空きがちになるケースも少なくありません。だから、仕事や勉強が大変でも会おうと努力する、睡眠や休憩の時間を犠牲にしても会いに行くなど、親密な関係になってもふたりの時間をつくるために頑張り続けることは愛情表現の一つです。

【女性編】

たくさん褒める

女性は愛情を感じる相手を無条件に受け入れる傾向があるため、相手のいいところをたくさん見つけることができます。自分とは違うところも、短所ですらその人らしさとして認めるので、会えば会うほど相手の言動をたくさん褒めることになります。

小まめに連絡をする

離れているときにも相手を身近に感じていたいから、女性は小まめに連絡をします。「おはよう」から「おやすみ」まで、特別な用事がなくても、短いひと言でも小まめにメールをするのは女性らしい愛情表現です。メールの回数は愛情の深さと比例すると考えてもいいくらいです。

距離が近づく

警戒感を抱いているとき、女性は無意識に相手との距離を大きく取るものです。だから、相手との距離が近くなったのは、もっと親しくなりたいという愛情表現です。

【男女別】相手にされたらうれしい愛情表現

大好きな相手を喜ばせたいけれど、どんなふうに愛情を表現していいのかがよくわからないという人のために、澤口さんに男女別の「されたらうれしい愛情表現」を伺いました。

【男性がされてうれしい愛情表現】

男性はわかりやすくストレートな愛情表現を喜びます。

スキンシップ

相手の愛情をわかりやすく実感できるので、男性は手をつなぐ、ハグをするなどのスキンシップを好みます。直接触れなくても、至近距離で見つめることや耳元で話すことも同じような効果を発揮します。

頼られる

困ったときに相談されたり、できないことや苦手なことを頼まれたりすると、男性はうれしくなって張り切ります。頼られるのは自分を信頼し、愛してくれているからだと捉えるからです。

褒められる

男性は、褒められると「自分のことをちゃんと見てくれた」「理解してくれた」と受け止め、そこに愛情の存在を感じ取ります。外見についてより、ふとした行動や言葉を褒められるとより愛情の深さを感じるようです。

【女性がされてうれしい愛情表現】

女性はこまやかな心遣いや優しい言動に相手の愛情を感じます。だから、意外にもイベントを盛大にお祝いしてもらうより、日常の何げない愛情表現にときめく傾向があります。

女性を優先してくれる

デートで自身の好みを押し付けない、女性が喜びそうなお店を探してくれる、そもそも「何が好き？」と初めに聞いてくれるなど、女性のことを優先して考えてくれるのは愛情があるからだと女性は考えます。

大切にしてくれる

重い荷物を持ってくれる、道路側を歩かせない、遅くなりすぎないよう帰りの時間を考えてデートの予定を立てるなど、女性の安全を気にした紳士的な行動に女性は優しさと愛情を感じます。

気持ちを言葉にしてくれる

毎日のように「愛している」と言い、相手を「ハニー」と呼んだりする外国人と違って、日本人の男性で愛しているという気持ちを日常的に言葉にすることはありません。しかし、女性は愛情を言葉で伝えてもらうのが好きです。いつでも相手の気持ちを確認し、幸せを実感していたいからでしょう。

男女の愛情の違いを理解することが大事！

愛情の捉え方や表現方法は男女によって、また個人によっても異なるので、自分の愛情を押し付けずに相手の気持ちを理解して行動することが大事です。うまくいかないことがあっても、本当の愛情を注げる相手であれば、相手のために努力して乗り越えることができるはずです。
もし本当の愛情を向けられる相手を探しているなら、結婚相談所を利用するのも一つの手です。ゼクシィ縁結びエージェントでは、マッチングコーディネーターが婚活についての相談に乗り、一人一人に合わせたアドバイスをしています。無料カウンセリングも行っているので活用してみてはいかがでしょう。

取材・文／福原敦子

【監修】
澤口珠子さん
婚活コンサルタント。スフィアロココス株式会社代表取締役社長。特定非営利活動法人日本教育福祉振興支援協会少子化対策顧問。理想のパートナーを引き寄せる外見・マインドづくりのプロフェッショナル。これまで8年間で、1000人以上の女性を女子力アップレッスンでサポートし、8000人以上の女性を1対1で婚活コンサルサポート。「婚活」に特化したイメージコンサルタントとして、「マインド」「外見磨き」「コミュニケーション」の3軸で、理想のパートナーを引き寄せるノウハウを伝えている。主な著書に、『はじめての「ネット婚活」幸せになるための最短ルート』（幻冬舎）、『愛もお金も全て手に入る美しく自由な女になる方法』（総合法令）などがある。
公式サイト：https://sawaguchitamako.com/