- 法的にパートナーが「家族」と見なされる
- 当事者同士だけでなく「家」同士の付き合いが発生する
- 社会的な信用が増す
- パートナーと「家族」になれる
- 「社会人として一人前になった」という自信がつく
- 婚活疲れから解放される
- 生活が楽になる
- 制約が増える
- 一人の時間が少なくなる
- 相手との距離感が変わる
- 相手の短所が気になる
恋人との交際期間が長くなるにつれ、だんだんと結婚が視野に入ってくるようになります。そこからすんなり結婚へと動き出せばいいのですが、中には「結婚する意味」について疑問を抱き、つい立ち止まってしまう人もいるのではないでしょうか。ここでは20代~40代の既婚男性・既婚女性414名を対象に「結婚」についてアンケート調査を実施。回答内容から、あらためて「結婚する意味」について考えていきます。
結婚とは?
「結婚」を辞書で引くと「夫婦になること」とあります。法的には「近親同士ではない18歳以上の男女が、お互いに結婚の意思を持ち、婚姻届を役所へ提出すること」ですが、現在では法的な手続きにとらわれない「事実婚」など、さまざまな形があります。
結婚相手とは今後の長い人生を共に歩んでいく関係になります。「お互いの人生に責任を持つ」という覚悟も必要ですが、「いつ終わるか分からない不安がある」恋愛中とは異なり「ずっと一緒にいられる」という安心感が得られます。
「結婚」と「恋愛」は何が違う?
単に「ふたりで生活を共にする」という面に限れば、恋人同士の同棲とさほど大きな違いはないように思えます。ではなぜ「結婚」という制度があるのでしょうか。ここでは夫婦と恋人の違いに考えてみたいと思います。
法的にパートナーが「家族」と見なされる
結婚すると、法的な意味で「家族」になります。例えばパートナーが入院した際、一般には面会制限がある場合であっても、家族であれば許可されることもあります。
一対一の関係ではなく、ふたりで「家族」という一つの単位となることで、お互いの存在を心強く感じる場面もあるでしょう。一方、自分たちの意思でいつでも関係を終了させることができる「恋人」とは異なり、「家族」になると関係を終わらせるのは難しくなります。
当事者同士だけでなく「家」同士の付き合いが発生する
恋愛中は個人対個人の関係でしたが、結婚すると家同士の付き合いが始まります。お互いの親やきょうだい同士での交流も増え、人間関係が一気に広がることになります。
家族は困った時に損得勘定抜きで協力してくれる、心強い存在。その数が単純に倍になると考えれば、安心感もいっそう増すでしょう。半面、”義家族”との付き合い方に悩む、というケースも見受けられます。
社会的な信用が増す
女性の経済的自立が進み、「男は家庭を持って一人前」というのはすでに過去の思想となりました。とはいえ、まだまだ日本の社会には「既婚者であること」が信用に関わる場面が残っていることもあります。職種によりますが、仕事上で「結婚していることが望ましい」とされる場合もあるようです。
結婚する意味とは?何のために結婚するの?
既婚者414名に「現在のパートナーと結婚した理由(単一回答)」を聞いてみました。以下、多かった回答の上位5位を紹介します。
※データ出典:マクロミル
1位 相手と将来を共に生きたかったから 33.7%
「この人といつまでもいたい」と思い、結婚したという人が3割強に。楽しいことや喜びを分かち合う。悲しいことは共に背負い、支え合う。一生を共に歩む約束としての結婚ともいえそうです。
2位 相手と一緒に生活したかったから 29.0%
1位とはややニュアンスが異なり、こちらはより「物理的な距離の近さ」を求めての結婚といえそうです。家に帰れば相手が迎えてくれる。その安心感や喜びを、結婚によって得たいと考えた人も多いようです。
3位 自分の家庭を持ちたかったから 17.0%
相手と一緒に「家庭」作りたいと考えて結婚した、という声が3位に。単に「パートナーと家族になりたい」というだけでなく、「子どもを持ちたい」という将来設計や、「家庭を持って社会的信用を得たい」という実利も含んでいるのかもしれません。
4位 親・家族を安心させたかったから 6.2%
親・家族に幸せなふたりの姿を見せ、安心してもらいたいという思いから結婚した、という声も聞かれました。中には「結婚はまだなの?」というプレッシャーから解放されるために結婚した、という人もいるようです。
5位 経済的な安定を得られるから 3.3%
独身時代に十分な収入を得ていたとしても「突然体を壊して働けなくなったらどうしよう」など、将来に対する不安は常につきまとうもの。結婚することで、お互いの経済状況を支え合う安心感が生まれます。
結婚することのメリットとは?
既婚者に「結婚して良かったこと」をアンケート調査。その結果をランキング形式でご紹介します。
結婚して良かったことはなんですか?(複数回答)
1位 | 自分の居場所があるという安心感がある | 49.3% |
---|---|---|
2位 | 楽しいことも悲しいこともふたりで共有できる | 46.7% |
3位 | 好きな人と長い時間を一緒に過ごせる | 42.4% |
4位 | 人間として成長できる | 29.0% |
5位 | 社会的に一人前になったと思える | 15.9% |
6位 | もう恋愛をしなくていいという安心感がある | 15.2% |
7位 | 家事を分担できる | 14.9% |
8位 | 共働きで世帯年収が増える | 10.5% |
9位 | 家賃などの生活費が折半できる | 9.1% |
10位 | 扶養控除など優遇を受けられる | 9.8% |
※データ出典:マクロミル
上記の結果を踏まえ、「結婚することのメリット」について考えていきます。
パートナーと「家族」になれる
「好きな人と長い時間を一緒に過ごせる」「楽しいことも悲しいこともふたりで共有できる」「自分の居場所があるという安心感がある」という回答が多いことから、「パートナーと家族になれる」点は結婚のメリットといえそうです。
家族となり日常を共有することで、これまで以上にうれしいことや楽しいことを分かち合うことができるようになります。
また「家族のために仕事を頑張ろう」、「家族のために成長しよう」というポジティブな意欲も湧いてくるでしょう。「自分には帰る居場所がある」という安心感も得ることができます。
「社会人として一人前になった」という自信がつく
「社会的に一人前になったと思える」「人間として成長できる」という回答が上位であることから、結婚によって「社会人として一人前になった」という自信がつくこともひとつのメリットといえそうです。
結婚すると将来設計を考えたり、家の購入や子どもの教育環境選びなど、大きな決断を迫られたりする場面が増えます。そうした経験を重ねることで、社会人としての自信につながっていきます。
またこれまで以上にパートナーと距離が近づくことで「相手との違いを認識し、思いやる」という人間的な成長も見込めます。
婚活疲れから解放される
「もう恋愛をしなくていいという安心感がある」という回答の多さから、恋愛や婚活で苦労してきた人は、結婚によって「もう悩まなくていい」という安堵感を得られる点もメリットとして挙げられそうです。
特に親や周囲からプレッシャーをかけられていた人は「ようやく責任を果たせる」という解放感もあるでしょう。
生活が楽になる
「家事を分担できる」「共働きで世帯年収が増える」「家賃などの生活費が折半できる」「扶養控除など優遇を受けられる」という回答結果の多さから、結婚には「生活が楽になる」というメリットもあるようです。
今まで一人でやってきた家事や生活の雑務を相手と分担できるので、気持ちはもちろん、物理的にも生活が楽になります。
世帯としての収入が増えれば、経済的にも余裕ができるでしょう。「扶養控除」など、社会的な優遇を受けられることも大きなメリットといえそうです。
結婚するにあたっての留意点
次に既婚者に「結婚して変わったこと」「結婚前の方が良かったと感じること」もアンケート。調査結果をランキング形式でご紹介します。
結婚して変わったことことはなんですか?(複数回答)
1位 | 時間を自由に使えなくなった | 43.8% |
---|---|---|
2位 | お金を自由に使えなくなった | 36.6% |
3位 | ケンカが増えた | 18.5% |
4位 | 家事の負担が増えた | 24.6% |
5位 | 親戚付き合い | 18.5% |
6位 | 他の人と恋愛ができなくなった | 9.1% |
※データ出典:マクロミル
※データ出典:マクロミル
制約が増える
「家事の負担が増えた」「お金を自由に使えなくなった」「親戚付き合いが大変になった」という回答が上位に来ていることから、結婚の留意点としてまず「制約が増える」ことが挙げられそうです。
家事の負担や、親戚との付き合いなど、独身時代よりも制約が増える面もあります。家族になると「言わなくてもやってくれる」「察してほしい」とつい期待してしまいますが、言葉にしないと伝わらないこともたくさんあります。家事などの役割分担や親戚付き合いのなかでモヤモヤを感じることがあれば、まずは相手に話をしてみましょう。
一人の時間が少なくなる
4割以上の人が「時間を自由に使えなくなった」と回答している点から「一人の時間が少なくなる」ことも結婚の留意点といえそうです。
結婚すると一人の時間が圧倒的に少なくなります。ふたりで一緒にいられる安心感や心地よさもありますが、それを窮屈に感じることもあるでしょう。相手との衝突が増える可能性もあり得ます。
お互いが自由な時間を持ったり趣味を楽しんだりできるように、まずはふたりで話し合うことが大切。「お互いに個室を持つ」など、アイデアを出し合いながら着地点を見つけていきましょう。
相手との距離感が変わる
「ケンカが増えた」という回答結果があることから、「交際期間と比べ相手との距離感が変わる」点も結婚後の変化のひとつとして挙げられそうです。
結婚すると心の距離が近くなるので、相手の感情に振り回されたり、自分の中のネガティブな感情を相手にぶつけたりする機会が増えます。家族になったとは言え、自分は自分、相手は相手です。心の中で自分と相手を線引きする意識を持つことで、感情的になってケンカすることも減るでしょう。
相手の短所が気になる
「他の人と恋愛ができなくなった」と回答した人がいるのは、結婚によって「相手の短所が気になるようになった」からかもしれません。
結婚して一緒いる時間が長くなると、リラックスして気が緩みすぎることもあるでしょう。素の状態の相手を見た時に、つい悪いところばかりに目がいってしまうこともあります。「結婚しなければもっと別の人と恋愛できたかもしれない」と妄想してしまうこともあるかもしれません。
長所もあれば短所もあるのはお互いさま。相手の悪いところばかり見るのではなく良い部分を見る意識を持ち、相手への感謝を忘れないことで、さらにいい関係を築いていくことができるでしょう。
幸せな結婚のカタチはふたりでつくる
ここまでアンケート結果をもとに「結婚する意味」を考えてきましたが、最終的に結婚に意味を見いだすのは当事者のふたりです。10組の夫婦がいれば、10の意味があるはず。どんな結婚が自分たちらしいのか、どんなカタチを幸せと感じるのか、この機会にあらためて考えてみましょう。
もし「結婚したいという相手を今から見つけたい」という人には、結婚相談所での婚活もおすすめです。ゼクシィ縁結びエージェントでは、婚活に関して気になることを婚活のプロに相談できる、無料カウンセリングを実施中。結婚につながるような出会いが見つかるかもしれません。まずは一度相談してみてはいかがでしょうか。
取材・文/吉田美奈子
【監修】
竹内えつこさん
心理カウンセラー。大学時代に心理学を学び、卒業後はバーテンダー、アロマセラピスト、アロマ講師、カウンセラーという、異色の職歴を持つ。得意なジャンルは夫婦問題・パートナーシップ。現実的かつ理論的なアドバイスに定評があり、悩みを抱えている多くの女性たちから支持を得ている。東京・恵比寿にカウンセリングルームを持ち、対面、オンラインでのカウンセリングを行っている。
公式ブログ:https://counseling-sou.com/blog/
【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2023/1/19~2023/1/20
有効回答数:男性276人、女性138人
(インターネットによる20~40代向け男女アンケート調査 調査機関:マクロミル)
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