- 彼に結婚報告を入れてもらう
- 手土産は、彼に親の好みを聞いて事前に用意しておく
- 彼親の性格や好み、タブーを聞いておく
- 結婚後の生活を彼と話し合っておく
- 【髪型・メイク・ネイル】ナチュラル+清潔感を意識して
- 【アクセサリー・バッグ】ハイブランドは避ける
- 【服装】膝丈ワンピースが◎
- 到着~玄関でのあいさつはシンプルに
- 部屋に通されたら下座に座る
- 手土産を渡す
- 本題の結婚あいさつは雑談タイム後に切り出す
- おいとま~玄関口のあいさつは改めてしっかりと伝える
- 帰宅後のお礼も忘れずに
結婚が決まったら早めに済ませておきたい、両家への結婚あいさつ。この記事では、女性が彼の親へ結婚のあいさつをするために実家に伺う際の事前準備、当日の服装、マナーまでを、結婚情報誌『ゼクシィ』でも活躍するマナーデザイナーの岩下宣子さんに聞いてきました!あいさつの具体的な例文も教えてもらったので、ぜひ参考にしてくださいね。
彼の実家へ結婚のあいさつに!好印象のポイントは?
結婚のあいさつでは、彼親が抱くであろう「大切な息子の結婚相手がどんな人なのか?」「ふたりでちゃんとやっていけるのか?」といった疑問や不安を払拭することが重要です。だからこそ、言葉遣いなど「マナー・立ち居振る舞い」が最大のポイントになります。そもそもマナーとは相手を思いやる心が表れるもの。彼親の立場から、客観的にどうしたら好印象と受け取るのか意識することで自然と言動も変わってくるはずです。
すでに彼の親と連絡を取っていたり、過去に何度か会ったことがあったりしても、結婚あいさつは改まった場であることを念頭に置いておきましょう。
緊張するのは当たり前です!うまく言葉が出ない、会話が続かない、というときも笑顔でいることを忘れずに。心を込めて対応すれば、きっと彼親にもあなたの思いは伝わるはずです。
結婚のあいさつに伺う前に。やっておきたい事前準備
結婚あいさつは、事前準備から始まっています!日程調整や手土産の購入など、彼と一緒に決めることも多くあるので、ふたりでしっかりと話し合い、協力しながら進めていきましょう。
彼に結婚報告を入れてもらう
まずは、彼から親に結婚の報告を入れてもらいます。直接会って「結婚を考えている人がいるから、会ってほしい」と伝えるのがベターですが、都合がつかない場合は電話での報告でも大丈夫です。すでに彼の親御さんと面識があったとしても、突然の訪問や電話でのあいさつはNG。彼にしっかりと結婚あいさつの日取りを設けてもらうようにお願いしましょう。
■ 彼から結婚報告をしてもらう
■ 結婚あいさつは改まった場なのだということを、ふたりの共通認識で持つ
手土産は、彼に親の好みを聞いて事前に用意しておく
結婚報告には、手土産を忘れずに持って行きましょう。しっかりと箱に入っているもの、賞味期限が短か過ぎないものを選びます。のし紙を付けて「御あいさつ」と記載してあるとベストです。高価なものだと気を使わせてしまうので、予算は3000~5000円程度、お菓子などの食べ物で考えましょう。
事前に彼に親の好みを聞いた上で選べば「しっかり考えてくれたんだな」と彼の親にもあなたの心遣いが伝わるはず。なお、彼の親の地元で買うのは「間に合わせ感」が出て印象が良くないので避けます。
■ 予算は3000~5000円程度
■ 手提げ+箱入りのものを選ぶ(熨斗紙をかけて、表書や名前を忘れずに)
■ 彼に事前に親の好みを聞いておく
彼親の性格や好み、タブーを聞いておく
彼親の性格、仕事、趣味などは、彼に事前に聞いておきましょう。自分自身や自分の家族と共通する項目があれば、事前に調べたり、当日の会話の糸口になったりします。「◯◯さん(彼)のお父さまは~~が好きとお伺いしたのですが……」と会話が始まれば、自分たちのこともふたりで話しているのだな、と仲むつまじい雰囲気も伝わるはずです。
【会話の中で避けたい話題は?】
政治や宗教など、通常のビジネスマナーでもタブーとされている話題は結婚あいさつの場でも避けるのがベターです。そのほか、親族関係など家族内で触れてほしくない内容もあります。彼にとって恥ずかしいエピソードや親に秘密にしていることもあるはずなので、事前にふたりで共有しておきましょう。
■ 彼親の情報をできるだけ彼に事前に教えてもらう
■ 避けた方がいい、タブーな話題を彼に聞いておく
結婚後の生活を彼と話し合っておく
「結婚後はどんな家庭を築きたいのか」「結婚式は挙げるのか」「経済的な不安はないのか」など、場合によっては結婚あいさつの場で彼の親が尋ねてくることがあります。彼とすでに話し合っている場合は良いのですが、改めてふたりの結婚後の家族としてのビジョンを擦り合わせておくと◎。彼親に聞かれたときのため、というよりも、このビジョンの擦り合わせはふたりの今後のためでもあるので、じっくりと話し合う機会をつくりましょう。
■ 結婚後の働き方・住まい(転勤の有無)などを話し合っておく
■ 結婚式を挙げる希望がある場合は、場所や時期なども話し合っておく
■ どういう家庭を築いていきたいか、ふたりでじっくりと話し合う
結婚あいさつの服装や髪型はどうする?
服装を含めた身なりは第一印象にも大きく影響するので、事前にしっかりと準備しておきたいところ。キーワードは「清潔感」と「きちんと感」です!
【髪型・メイク・ネイル】ナチュラル+清潔感を意識して
髪色は、黒~ブラウンを基準に、明る過ぎる髪色は避けます。長い髪の場合、お辞儀するたびに前に髪が垂れたり、ついつい髪をいじったりしてしまうことも。一つにまとめたり耳にかけるなどしましょう。
メイクはナチュラルメイクにし、つけまつげは避けます。同じく、ネイルも柔らかな色のワンカラーもしくはオフにして、清潔感を意識します。メイクもネイルも、できるだけ引き算を心がけると正解。
【アクセサリー・バッグ】ハイブランドは避ける
アクセサリーやバッグは、華美なものやハイブランドはできるだけ避けます。身に着けるとしても、控えめなものをワンポイント程度にしましょう。高価なものを多く持っていると「お金の使い方が派手なのかも?」と思う親もゼロではありません。
【服装】膝丈ワンピースが◎
女性の場合、オフィスで着用するようなスーツを着ると堅苦し過ぎる印象になってしまいます。おすすめは、優しい印象の色・柄の膝丈ワンピース。座ったときにずり上がらないようにタイトスカートや膝上丈のもの、ノースリーブなど肌が露出する服装は避けましょう。
結婚あいさつ当日!彼の実家に着いてからのマナー&会話例文
ここからは、当日の流れに沿った立ち居振る舞いや会話例をご紹介します。事前に知っておくことでシミュレーションもしやすくなるはずです。当日を想定して、彼と一緒にリハーサルしておきましょう。
到着~玄関でのあいさつはシンプルに
ご自宅への訪問は、迎える側が準備を終えてひと息つけるよう、約束の時間の2~3分後ぐらいに尋ねるのが◎。ビジネスマナーとは違う点なので注意しましょう。
玄関前でコートを脱ぎ、外のホコリを持ち込まないように裏返しに畳み、腕にきちんとかけたら、インターホンを押します。スマホはマナーモードに設定しておくことも忘れずに。
ドアを開けてもらったら、玄関に上がる前に簡単に自己紹介と時間を作っていただいたことのお礼を伝えます。初対面の場合でも顔見知りの場合でも、しっかりとごあいさつをしましょう。
あいさつ例:
「初めまして(ご無沙汰しております)、〇〇と申します。本日はお忙しい中、誠にありがとうございます」
彼の親から「どうぞ」など許可を得た後に「お邪魔します」と声を掛けてから上がります。進行方向のまま靴を脱ぎ、上がってから靴を揃えます。
部屋に通されたら下座に座る
部屋に案内された後、席を勧められるまでは立って待ちます。勧められたらいったん「下座」に座ります。「出入り口に近い席」と覚えると分かりやすいです。
上座を勧められた場合でも、まずは「ありがとうございます」と伝えて下座に座ります。それでも上座を勧められた場合は、「恐れ入ります」と言って素直に従いましょう。椅子や座布団は「どうぞ(お座りください)」と許可を得てから使います。
その後、彼親が席に座るまで待ちましょう。彼親が席に着いたら、改めて椅子の場合は立ち上がり、自己紹介します。座布団の場合は、座布団の下座(左側)に正座し直してから自己紹介をします。
自己紹介例:
「改めまして、本日はお時間を頂き誠にありがとうございます。かねてより、△△さん(彼)とお付き合いさせていただいております〇〇〇〇(フルネーム)と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
手土産を渡す
ごあいさつが終わったら手土産を渡します。必ず紙袋や風呂敷から出し、リボンやのし紙を相手の方へ向けて渡します。よく言われる「詰まらないものですが」と言って渡すのは間違いではないのですが、素直な気持ちや意見を添えてお渡しするとより好印象です。
手土産を渡すときのひと言例:
「△△さん(彼)から好物だと伺いました。よろしければどうぞ」
「甘いものがお好きだとお伺いしました。私の地元で人気のお菓子です。お口に合うと良いのですが……」
本題の結婚あいさつは雑談タイム後に切り出す
いきなり本題に入るのは避けます。初めは彼の親も含めて緊張しているはず。自己紹介と手土産のお渡しが終わったら、雑談タイムを設けて、空気を和ませましょう。
家の周りの雰囲気や通り道で気になったもの、ペットのこと、用意してくれたお菓子のことなど、印象に残ったことをお話ししてみましょう。
緊張から言葉が出ないタイプの人は、彼に事前にフォローをお願いしておくことも大切。ふたりのなれそめや共通する趣味などを話題にしてもらうように頼んでおきましょう。
大事なのは誠実な態度での受け答え。質問や話題を振るときには目を見て笑顔で会話をします。社交的な人でも、結婚あいさつでなれなれしい態度を取るのはタブーです。
5~10分が経ち、雑談が途切れたら本題の結婚あいさつをします。彼と自分のどちらが結婚の話を切り出すかは、事前にふたりで話し合っておくと◎。
結婚あいさつ例:
彼の場合「先日、彼女に私からプロポーズをして、本人から了解をいただきました。お父様とお母様にも、改めて私たちの結婚を認めてほしいと思っています。」
彼女(あなた)の場合「以前から△△さん(彼)とは真剣にお付き合いをさせていただいております。△△さんのお父様、お母様にも結婚のお許しを頂きたいと思い、本日お伺いしました」
おいとま~玄関口のあいさつは改めてしっかりと伝える
結婚報告で承諾を得たら、再度歓談を楽しむ時間です。基本的には彼親から質問してくれることが多いので、彼と事前に話した内容や、誠実な受け答えを意識していればOKです。万が一話が途切れたときは、彼の子どもの頃の話や彼親の趣味などを尋ねてみると話が盛り上がるかもしれません。
訪問から長くとも2時間を目安においとまを告げます。歓談で打ち解けたとしても、最後は改めてしっかりとあいさつすることを忘れないようにしましょう。初めのあいさつと同じように、椅子から立ち上がるか、または座布団の下座に座り直し、親の目をしっかりと見てあいさつすることが大切です。
おいとまのあいさつ例:
「本日はありがとうございました。そろそろ、おいとまいたします。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」
玄関まで見送ってもらえることがほとんどですが、扉を締める前に「お邪魔いたしました」とひと言お礼をしっかりと告げ、扉が閉まったことを確認してからコートを着用します。
帰宅後のお礼も忘れずに
帰宅したら、なるべく早めにお礼の連絡をします。できれば電話で直接お礼を伝えましょう。遅い時間に帰宅した場合は次の日の午前中、電話が苦手な親ならメールやLINEでの連絡でもOKです。彼にどんな方法でお礼を伝えたらいいか相談してみるのも手です。
お礼のご連絡例:
「本日はありがとうございました。今無事に帰宅いたしました。今後、いろいろとご相談差し上げることと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします」
何よりも心を込めてあいさつすることを忘れずに
先述の通り、マナーは相手を思いやることで自然と行動に出てくるもの。緊張やシチュエーションによっては、予定していた言動ができないことももちろんあります。それでも、思いやりの心を持っていれば、その思いは自然と相手には伝わるものです。彼との結婚を決めた思い、そして彼親を大切に思う心遣いを持っていれば、その思いはきっと伝わるはず。
また、もしも今すぐ彼親に結婚あいさつをする機会がなくても、いざというときのために知識を持っておくことは大切です。今後、今の彼や未来の結婚相手との結婚あいさつで、本記事の情報がお役に立てれば幸せです。
これから婚活を始めようと思っているという方や婚活中の方は、婚活をサポートしてくれる結婚相談所の利用も視野に入れてみるのもおすすめです。ゼクシィ縁結びエージェントは、マッチングコーディネーターと呼ばれるプロがサポートし、あなたに合った婚活の進め方などを提案します。初回カウンセリングは無料なので、ぜひ相談してみてくださいね。
取材・文/小森理恵
【監修】
岩下宣子さん
マナーデザイナー、現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。「マナーとは相手を思いやること、お互いが心豊かに気持ちよく過ごせること」を信条に、企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う傍ら、本の執筆や監修も行う。
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