LINEを未読無視する理由は？意図的な可能性もある？されたときの対応方法も解説

LINEにおける未読無視の心理について、心理カウンセラーの竹内えつこさんにお話をうかがいました。未読無視をされると、どうしてもモヤモヤしてしまいますよね。それが恋愛関係にある相手ならなおさらです。「相手からどんな返信がくるか」を思い浮かべながら送ったメッセージが、もし開いてすらもらえなかったら……その理由が気になる人も多いのでは？相手からの返信に対する期待が大きければ大きいほど、ネガティブな想像も膨らみがち。この記事では「未読無視」の裏に隠された心理や対処法について考えていきます。

「未読無視」とはLINEなどのコミュニケーションアプリにおいて、こちらが送ったメッセージを相手が確認していない状態のこと。

似たものに「既読無視」がありますが、こちらは相手がメッセージを確認はしているが、返信がこない状態のことを指します。

いずれも「返信が来ない」という点では同じですが、メッセージを確認すらしてもらえない「未読無視」は、送信側にとってより状況が分からず不安になるものです。

こちらが送ったメッセージが相手に確認してもらえないとき、一番気になるのは相手側の心理です。確認できない事情や理由を考えているうち、ついマイナス志向めいた妄想に陥ってしまうことも……。

その理由について考えられるものを以下に挙げていきます。

忙しくてLINEを見る余裕がないケース
例えば仕事など、ほかの用事に追われてメッセージを見る余裕がない場合、未読無視してしまうことがあります。

特に相手が２つ以上のことを同時進行することが苦手なシングルタスクタイプの場合、仕事が忙しいとスイッチが「仕事オンリーモード」に入ってしまうため、「プライベートなメッセージに対応すると気がそれてしまうので好まない」というケースもあるようです。

まめではない、またはメッセージをうまく管理できていないケース
メッセージをまめに送ることが苦手な人は、こちらが求めるほど頻繁には返信できません。

「返事をすぐに返せないなら、未読のままにしておこう」と見て見ぬふりで返信を先延ばしにするうち、つい既読にするのを忘れてしまうというケースは少なくありません。

またこのタイプは、LINEのメッセージ自体をうまく管理できず、未読メッセージが100件以上たまっている場合も多いです。LINE公式などのメッセージに流され、そもそもメッセージが届いていることに気付いていないという可能性もありそうです。

ほかにも「ポップアップに対し心の中で返事をして、LINEを開くことをおろそかにしてしまう」「LINE以外のメッセージツールを使用しているため、LINE自体をあまり開かない」というタイプもここに含まれるでしょう。

未読無視によって恋愛の駆け引きをしているケース
すぐに返信すると「がっついている」「押しが強い」「いつも暇そう」など、自分の評価が下がりそうだと感じ、あえて未読のままで放置しているケースもあります。

中には「忙しくてモテる自分を演出したい」「余裕のあるところを見せたい」という人もいるでしょう。

理想の自分像を演じながら「相手からもう一回メッセージがきたら返信しようか？」「返信は明日にしようか？」など、心の中で葛藤しているのかもしれません。

緊張のあまり、すぐに返信ができないケース
「メッセージがきたこと自体はうれしいし、ポップアップで大筋の内容は確認しているけど、緊張してすぐに返信ができない」という繊細なタイプもいます。

この場合、「こちらの返信に対し、嫌なレスポンスをされたら傷つく」「ポップアップで表示されない部分に、自分が読みたくない内容が書いてあるかもしれない」「すぐ返事ができない内容だった場合、“既読無視”になってしまうとかえって失礼かもしれない」など、既読をつけることに対し自分でハードルを上げてしまい、なかなかメッセージを開くことができません。

距離を置きたい、または会話を打ち切りたいケース
「距離を取りたい」と考えている相手に、あえて未読無視をしている場合は「未読無視」という行為自体に「あなたに興味がない」「ほかに気になる異性がいる」というメッセージを暗に込めています。

また聞かれたくない話題や、しつこい質問に対して「この会話はもうここで打ち切りたい」という意思表示で、未読無視をする場合もあります。

ちなみに「興味がないことを察してほしいときは、あえて“未読”ではなく、“既読”無視をする」という意見もあり、そのさじ加減は人によると言えそうです。

では、どのくらい未読状態が続けば「意図的な未読無視」と言えるのでしょうか。「返信を忘れていた」「ポップアップを見落としていた」といった「うっかり未読無視」との境界線について考えていきます。

「意図的」か「うっかり」かを見分ける目安はだいたい１日～３日程度
仕事や趣味、家族の予定などで返信する時間がない場合、また、駆け引きであえて未読無視していた場合、ケースバイケースではありますが、およそ3日以内には返事が返ってくると思います。こちらからは返信を促すアクションはせず、まず１日～３日程度は待ってみましょう。

それ以上既読がつかない場合はもしかしたら「うっかり未読無視」か、または「距離を置きたい未読無視」かいずれかの可能性がありそうです。

ではもし未読無視されてしまったら、どう対応するのがベストでしょうか。相手に「重い」「うっとうしい」と思われないよう、スマートかつ適切に連絡したいものですね。

あいさつなど、返信不要なメッセージを送ってみる
「返事のいらないあいさつ」など、軽めのメッセージを送ってみましょう。相手があなたのメッセージにうっかり返事をしそびれていた場合、気付いてくれることもあるでしょう。その場合「お仕事頑張って」など相手がポジティブになれる内容のものであることが望ましいです。

逆に「おはよう」「おやすみ」など時報のようなメッセージは、見慣れてしまうとかえって無視されやすくなってしまうので気を付けましょう。

はい・いいえで返信できる、軽めの質問を送って様子を見る
これはある意味「メッセージを強要するアプローチ」ですので強くはおすすめしませんが、２行程度の軽いトーンで、簡単に返信できる質問を送ってみるのも手です。この場合も「私と会いたくないの？」など、相手の罪悪感をあおるような内容は避けましょう。また、再び未読無視されてしまった場合、余計に不安やイライラが募ってしまう可能性もあります。あくまで「返信がこなくてもいいや」という、おおらかな気持ちで送ることが大切です。

併せて未読無視をされたときに、より相手を遠ざけてしまう「やってはいけないNG行動」についても知っておきましょう。

追撃LINEを送る

「おーい！」「どうしたの？」「寝てるのー？」「未読？」など、相手の返事を待たず連続でLINEを送ることは避けましょう。仮に“事情があっての未読”だった場合、こちら側の都合で返信を一方的に強要すれば、相手に強い心理的プレッシャーを与えてしまいます。

長文で自分の気持ちを送る

相手に長文の重い内容のメッセージを送るのもやめましょう。内容が深刻であればあるほど、相手も「相手の気持ちに応え得る内容を考えなければ」というプレッシャーから、返事を書くのがますますおっくうになってしまうかもしれません。

今後のシリアスな展開を想像させるメッセージを送る

「今度会ったときに話したいことがある」など相手に決断を迫るような、深刻な展開を思わせるメッセージも避けた方が良さそうです。仮にポジティブな意味合いで送ったものであってもニュアンスの伝わりにくい文字だけのやりとりでは、逆の意味にも取られてしまう可能性があります。

総じて頻繁に返信を強いるメッセージは相手にプレッシャーを与えるもの。「ご機嫌うかがい」でメッセージを送るなら、だいたい10日置きぐらいのペースが理想的です。

相手にどんな事情があったとしても、やはり未読無視をされると、どうしても不安になってしまいますよね。次は「未読無視をされにくいメッセージの送り方」について考えていきます。

自分の話ばかりしない

自分のことを知ってほしい気持ちはわかりますが、「今日のランチはこれ」「このワンピース買ったんだ」「上司がムカつく」など、個人的な話題ばかりだと、返信する気も失せてしまいます。

また「意図のわかりにくい写真の連投」「相手が知らないメンバーばかりの食事会写真」など返信に困るメッセージも好ましくありません。あくまでもLINEはコミュニケーションツールということを忘れないようにしましょう。

相手のペースに合わせる

メッセージを送る時間帯や返信のタイミング、文章の長さは、相手にあわせた方が好感を持ってもらいやすいものです。特に出会って間もない相手であれば、「この人とはテンポが合う」と思ってもらえるように、相手のペースを尊重しましょう。

また「仕事柄、日中はLINEをチェックしない」「通勤時にしか見ない」といった事情で、相手から返信のきやすい時間帯や曜日が、ある程度限定されているケースもあります。「返信のタイミング」に特定の傾向がある場合、その点も意識しておきましょう。

相手を詮索しすぎない

相手のことを知りたい気持ちはわかりますが、過度な質問攻めは逆に警戒心を抱かれてしまう原因にもなります。根掘り葉掘り相手のことを詮索していると思われないよう、返信のトーンで様子をうかがいながら送るようにしましょう。

また訊きたいことがある場合は「私は◯◯だけど、あなたは？」というように、自己開示をしながらの質問であればあなたにオープンにしてもらえている、という安心感から相手も幾分質問に答えやすくなるでしょう。

気持ちを試すようなメッセージを送らない

相手の気持ちを探りたいときであっても、嫉妬心をあおるようなメッセージは避けましょう。いわずもがなですが、元彼など、ほかの異性の話題は好ましくありません。

また「私のことが好きであれば、こう答えてくれるはず」といった、相手の気持ちを試すようなメッセージは、相手に「自分は信頼されていないのかも」とネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。

いずれにせよ、相手を褒めるなどポジティブなメッセージを心掛けるようにしましょう。

例えば、恋活・婚活などで出会った相手とのやりとりの中で未読無視をされるとついネガティブにとらえ、「自分はメッセージを送るに値しない存在なのでは」と、自己肯定感を下げてしまいがちです。

しかし、意外に「うっかり未読無視」は多いもの。あまり深刻に捉えすぎないようにしましょう。またネガティブな意味合いの未読無視に遭った場合も、「自分はそこまでぞんざいに扱われるべき人間ではない」「そんな態度をとる相手は自分にふさわしくない」と、すっぱり気持ちを切り替えることも大切です。

それでも「次に出会った人からも、未読無視されるかもしれない」と不安にさいなまれてしまうときは、第三者に相談することをおすすめします。「ゼクシィ縁結びエージェント」では、婚活のプロのマッチングコーディネーターが気になる異性との恋愛の進め方や接し方で悩んだときなど、さまざまな方面から相談にのってくれます。真剣にパートナーを探している方は、ぜひ一度ご相談ください。

取材・文／吉田美奈子

【監修】
竹内えつこさん
心理カウンセラー。大学時代に心理学を学び、卒業後はバーテンダー、アロマセラピスト、アロマ講師、カウンセラーという、異例の職歴を持つ。得意なジャンルはパートナーシップ・人間関係。現実的かつ理論的なアドバイスに定評があり、悩みを抱えている多くの女性たちから支持を得ている。東京・恵比寿にカウンセリングルームを持ち、対面、オンラインでのカウンセリングを行っている。
公式ブログ：https://counseling-sou.com/blog/