目次
「愛」とは何か。その言葉の意味とは。 みんなが考える「愛」とはどんな気持ち?
  • 相手を大切に思う気持ち(64.6%)
  • 相手の幸せを願う気持ち(56.3%)
  • 相手をいとおしく思う気持ち(50.5%)
  • 相手の存在への感謝の気持ち(38.5%)
  • 相手のすべてを許し受け入れる気持ち(21.2%)
「愛」と「恋」の違いとは?
  • 「愛」は相手が大切、「恋」は自分が大切
  • 信頼できるのが「愛」、ときめきがあるのが「恋」
  • 家族・友人にも感じるのが「愛」、恋愛対象にしか感じないのが「恋」
本当の愛とは?愛にまつわる名言 長く愛を育んでいくためにできること
  • コミュニケーションを重要視すること
  • 相手からの好意には、喜びを表現して受け止める
  • お互いの苦手なことを引き受け合う
  • パートナーとは対等な存在だという意識を持つこと
愛の形は人それぞれ。自分らしい愛に誇りを持って

「愛」とはひと言で言うといったい何なのか。そんなことを考えたことはありませんか?人生において、これまでの恋愛とは違う愛情を相手に感じたとき、または、パートナーや大切な人からこれまでにない愛情を向けられたとき、つい哲学的に「恋と愛の違いとは」「本当の愛とは」なんて思索にふけることもあるかもしれません。そこで男女325人に行ったアンケートの結果と心理カウンセラー浅野さんの解説を参考に、愛とは何か考えてみましょう。さらに、心に留めておきたい愛にまつわる名言もお届けします。

「愛」とは何か。その言葉の意味とは。

愛とは、特定の誰かを自分と同じように慈しむこと、そして、与えること。特に、「恋愛における愛」は、言葉としてはこのように説明されるようです。実は「愛」についてはさまざまな解釈があるようです。それだけ、抽象的で深遠なテーマと言えるのでしょう。

みんなが考える「愛」とはどんな気持ち?

愛とは何?恋との違いは?本当の愛とは何かのヒントになる名言もご紹介!

20~40代の男女325人に行ったアンケートで、「愛とはどんな気持ちであるか」質問したところ、次のような回答が得られました(複数回答)。それぞれの回答についても、人によっては全く違う解釈になるものもありそうですので、浅野さんの解説と併せてご紹介します。皆さんの考えはどれに近いでしょうか?

相手を大切に思う気持ち(64.6%)

好きな人のことを大切だと思い、さらには慈しむ気持ちにも近い意味合い。ただし、「大切に思う」という言葉の意味は人それぞれの捉え方があります。また、生まれ育った国や地域などの文化的背景などにも影響されるでしょう。

相手の幸せを願う気持ち(56.3%)

相手の幸せを願う、その内容によって、その意味も大きく変わると浅野さんは言います。つまり、「相手とコミュニケーションを取った上で、“相手が欲しいと思う幸せ”を願う」のか、「相手の意向にかかわらず“自分が思う幸せ”をそのまま相手に与える」ということなのか。どちらも相手を大切に思う気持ちですが、前者のほうが、より「愛」に近い意味になるでしょう。

相手をいとおしく思う気持ち(50.5%)

特定の人をいとおしいと思う心。相手を慕う気持ちとも言えます。愛をこのように定義する人の場合、人生の中における恋愛の位置付けは高い可能性がありそう。ロマンチックな行動や相手との親密な関係を求める人もいるかもしれません。

相手の存在への感謝の気持ち(38.5%)

「大切な人への感謝の気持ちを持つこと、相手に敬意を払うこと」を大切に考えている様子が伺われる回答です。ロマンスよりも相手を尊重し大切な存在として扱うことを重視したいという気持ちの表れかもしれません。

相手のすべてを許し受け入れる気持ち(21.2%)

これは「他者を自分と同じように慈しむこと」とも言えますし、「相手中心で、見返りを要求しない様子」とも言えます。この愛し方は、実は女性に多い傾向があるそう。アンケートでも男性が18%だったのに対し、女性は24%と高めに出ました。

「愛」と「恋」の違いとは?

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なかなか捉えるのが難しい「愛」ですが、よく比較される「恋」と一緒に考えることで、その正体が浮かび上がってくるかもしれません。

まず、浅野さんの見解によると、「愛」と「恋」の決定的な違いは、「恋は自分の興味関心であり、短期間で成立するもの」、「愛は相手のため、ふたりのためのものであり、長い時間をかけて育むもの」であるといいます。ファン心理のように恋は単独でも成立しますが、愛はひとりでは成立しません。

それではアンケートでは「愛」と「恋」の違いについて、皆さんはどのように考えているのでしょうか。多かった回答をご紹介します。

「愛」は相手が大切、「恋」は自分が大切

「自分をよく見せたいのが恋で、相手も好きだけどれ自分を大事にしていたくなるもの。愛は自分以上に相手や周りのことが大切」(35歳/女性)

「愛はその人のことを大切にする感じ、恋ははまってしまう感じ」(26歳/男性)

「愛情は大切な人への想いや感じ方。恋は自分の気持ちから生じる抑えられない衝動」(25歳/男性)

信頼できるのが「愛」、ときめきがあるのが「恋」

「彼女と長く付き合ってきて、初期のようなドキドキ感は少なくなった代わりに、自分のすべてを受け入れてもらっている安心感を覚えたとき、恋が愛に変わったと感じた」(21歳/男性)

「恋は相手に嫉妬したり、独占欲を感じたりする感情。愛なら相手を信頼できる」(31歳/女性)

「一緒にいると楽しくて、ラブラブしていると幸せで、会えるのが嬉しいと感じるのが恋でした。愛とはときめきがなくなっても、毎日一緒にいて苦痛ではなく、信頼できる関係かと思います」(36歳/女性)

家族・友人にも感じるのが「愛」、恋愛対象にしか感じないのが「恋」

「家族や、長期間付き合ったパートナーのような安心感を伴う相手へ感じる気持ちを愛だと思う」(30歳/男性)

「家族のようにいつも一緒にいて安心感があることが愛と思っていて、相手を好きだったけど、他の人に対する態度の悪さを目撃してしまって別れた経験は恋だったんだなと感じた」(33歳/男性)

ちなみに、他には、
永遠に続くのが「愛」、一時的なもので終わるのが「恋」、見返りを求めないのが「愛」、見返りを求めるのが「恋」、 といった価値観も上位にランクインしました。

本当の愛とは?愛にまつわる名言

愛とは何?恋との違いは?本当の愛とは何かのヒントになる名言もご紹介!

なかなか捉えどころのない「愛」ですが、アンケートで、「心に残っている愛の格言」について聞いてみました。歴史上の偉人や賢人たちは、「愛」をどのように感じ、定義していたのでしょうか。彼らの哲学ともいえる「愛とは何か」に触れる格言・名言をご紹介します。

愛の反対は無関心 ―マザー・テレサ/カトリック教会の修道女、聖人
この言葉を知る人はとても多いでしょう。相手に関心を持たずに愛することはできません。愛への第一歩は「関心を向けること」なのかもしれません。

理解が無いところには真の愛は無い ―ティク・ナット・ハン/禅僧
欧米に仏教やマインドフルネスを広めた禅僧の言葉です。彼は慈愛を説き、慈愛は覚えるだけでは十分ではなく、表現することも大切と言っています。そのためには、対象を「理解すること」が前提となるということです。

愛することは技術 ―エーリッヒ・フロム/心理学者
多くの場合人々は「どうしたら愛されるか」に目が行き、「愛は自然に湧いてくるもの」と捉えますが、フロムは著書『愛するということ』で、「愛には知力と努力が必要」と言います。つまり愛することはとても難しいことでもありますが、だからこそ、深く強く、人間の根源的な欲求をも叶えてくれるものなのかもしれません。

愛情には一つの法則しかない。それは愛する人を幸福にすることだ ―スタンダール/作家
ロマン主義の作家として知られ、『恋愛論』も記しているスタンダール。登場人物の心理を的確に捉えた描写は彼の特徴の一つ。誰かを愛するとき自分自身も幸福感に包まれるものなのかもしれません。すると人生の幸せに、愛は欠かせないものなのかも。

必要なのは愛だけ。でも、時々ちょっとチョコレートがあっても、構わないけど ―チャールズ・M・シュルツ/漫画家
シュルツはスヌーピーの生みの親。そんな彼らしい後半のメッセージに思わずクスっと心が緩みます。それでも、彼は言い切ります。「必要なのは愛だけ」。愛こそすべて、なんという情熱的な言葉でしょうか。

愛はお互いを見つめ合うことではなく、共に同じ方向を見ることである ―サン・テグジュペリ/作家、操縦士
この言葉が好きという方も多いのではないでしょうか?盲目的ではなく、しっかり自立した人同士による、お互いを生かすような恋愛を思わせる言葉です。

長く愛を育んでいくためにできること

愛とは何?恋との違いは?本当の愛とは何かのヒントになる名言もご紹介!

さまざまな名言を見ていると、人生において「愛」はとても大切なもののようです。今、真剣な恋愛をしているなら、そこに芽生えた「愛」をしっかり育んでいきたいもの。そこで、そのために取り組みたいポイントについて浅野さんにアドバイスしていただきました。

コミュニケーションを重要視すること

お互いの気持ちを伝え合い、確かめ合うことなく愛し合うことは不可能。理解したつもりになっていても相手と自分は違う存在であり、実は誤解があることに気付かずにいることも多いのです。だからこそコミュニケーションが大切。もし会話の中で、相手の考え方、感じ方に違和感を持ったとしても、「変だ」「おかしい」「私が正しい」と思ったり避難したりせず、「なぜそう思うの?」と興味を持って聴いてみるのがポイントです。

“当たり前”は要注意!感謝を習慣にすること

人間は面倒なことをできるだけ避けたいと思う生き物です。また、相手との関係に慣れてくると、「こちらの気持ちをわかって当然」とも思いやすく、自分が思う価値観を相手に悪気なく押し付けてしまうことも少なくありません。しかし、相手の存在や行動を「当たり前」と思うほど、関係性は停滞しやすくなります。そこでとても効果的なのが、相手へ感謝を伝えることを習慣化してしまうこと。たとえけんかや腹立たしい出来事が起きたときも、それまで感謝を伝え合ってきた積み重ねが怒りを上回り、お互いの関係性を支えてくれることにもなるのです。

相手からの好意には、喜びを表現して受け止める

相手の好意に対して、遠慮したり、「そんなことはいいよ」と悪気なく突き返したりしてしまう人もいるのではないでしょうか。人は自分の好意が突き返されたら嫌な気持ちがするもの。だからこそ、何かをしてもらったり、プレゼントされたりしたら、「こちらのことを考えてくれていたこと」そのものに感謝をし、喜んで受け取るようにしましょう。好意をありがたく受け取る反応を表現する方が関係は長続きします。

お互いの苦手なことを引き受け合う

愛されるには何でも完璧にこなすことが必要と思う人もいるかもしれませんが、パートナーが完璧主義者だった場合、辛い思いをすることが多いかもしれません。逆もしかり。なぜなら、何でも自分ひとりで決め、実行し、結果を出す人と一緒にいても自分の存在意義が感じられないからです。お互いの苦手なことをお願いしやすい環境をつくり、互いに支え合う感覚が優しい関係を育てます。

パートナーとは対等な存在だという意識を持つこと

パートナーと自分は違っているのが自然で、違いがあるから愛し合えるともいえます。ところが、年齢差や収入、立場などについて、ふたりの間に上下関係を持ち込むと、いいパートナーシップはつくりにくくなります。なぜなら、「お前は俺より下」と自分が相手に勝つということは、相手は負けてつらい思いをするということになりますし、「私にはもったいない人」とパートナーを見上げて卑屈になったら、自分を選んだ相手の気持ちをないがしろにしているのと同じになってしまうと思いませんか?違いを超えて、相手と対等に向き合う、ぜひ取り組みたいものです。

愛の形は人それぞれ。自分らしい愛に誇りを持って

愛とは何?恋との違いは?本当の愛とは何かのヒントになる名言もご紹介!

ここまで「愛とは何か」を探ってきましたが、愛の形や愛し方のスタイルは人によって異なります。「愛し方に善悪を持ち込む人もいるのですが、自分なりに相手のことを真剣に考えて大事にしたいと思うのなら、それに誇りを持っていただきたいです」と浅野さん。そうすることによって、自分らしく、幸せな関係性を築いていけるのではないでしょうか。

ゼクシィ縁結びエージェントでは、あなたの気持ちに寄り添いサポートする無料相談を行っています。一緒に愛を育んでいけるような人と出会いたいと、婚活を考えているなら、ぜひお気軽に相談くださいね。

取材・文/小松ななえ

【監修】
浅野寿和さん
カウンセリングサービス所属の心理カウンセラー。20代に苦難を心理学で乗り越えた経験から、カウンセラーへ転身。年間400件以上の面談カウンセリングを行う現場主義の実践派。「なりたい自分になれる」カウンセリングに定評があり、予約が取りにくい人気カウンセラーとして活躍。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
オフィシャルサイト:https://www.asanohisao.jp

【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2022/8/10~2022/8/12
有効回答数:163人(男性)162人(女性)
(インターネットによる20~40代向け男女アンケート調査 調査機関:マクロミル)

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