- 自分と同レベルの学歴である相手を探す
- 学歴に関する背景を説明する
- 学歴以外の強みをつくる
- 「学歴」以外の要素をおろそかにしている
- 自分以外の人を下に見ている
- 「極端に高い学歴」に尻込みされる
- 学歴に対し「年収」が不釣り合いに低い
- 価値観が近い
- 一緒にいて落ち着ける、楽しい
- ルックスが好みである、恋愛感情を抱ける
- 満足のいく年収
- 家事力がある・家事分担できる
結婚相談所では登録時に作成したプロフィールを基にし、さまざまな条件から相手を絞り込んでいきます。プロフィール項目の一つに「学歴」がありますが、果たして結婚相談所の婚活において、どの程度重視されるものなのでしょうか。本記事では結婚相談所での婚活における学歴の重要度や、学歴に自信のない人がしておくといいことなどを、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃さんと共に考えていきます。
結婚相談所に入会するのに学歴は問われる?
結婚相談所では登録時にプロフィールを作成します。その際、記入項目に学歴欄を設けられてはいますが、内容によって登録NGになることはありません。
一部「医師限定」「ハイスペ婚」など、特定の条件で登録者を絞ることをうたう結婚相談所では、特定の大学卒であることが必須となる場合もあります。しかし一般には「結婚相談所は学歴不問」と考えていいでしょう。
婚活で学歴は重視される?
男女共同参画局ホームページ「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査 報告書」のデータを基に、婚活で学歴がどの程度重視されているかを見ていきましょう。
20~39歳(調査時点)の既婚男女を対象に「結婚前に相手に求めたこと」をヒアリングした結果、「学歴」と回答した人は男性が2.7%、女性が2.5%となりました。全体として見れば「気にしている人はほぼいない」といえそうです。
同様の質問を40~69歳の既婚男女を対象に行った結果、「学歴」と回答した人は男性0.9%、女性6.1%でした。20~39歳の結果が男女ほぼ同数であったのと比べて男女差が大きく、「女性の方がより強く結婚相手に学歴を求める傾向」が見られます。
これは40~69歳の人たちが学生だった時代には「女子短期大学」という選択肢があり、女性の四年制大学進学率が現在より低かったこと、現在と比べ「学歴が収入に結び付く傾向」が強かったことの現れであると考えられそうです。
※データ出典:男女共同参画局ホームページ「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査 報告書」
婚活に「学歴フィルター」はあるの?
「学歴フィルター」とはもともと就職活動で「企業が採用活動において、大学名や偏差値などの学歴を基準に採用する学生をふるいにかけ、選考を進めるシステム」を指す言葉です。そこから転じて、「婚活で一定以上の学歴に満たない相手を対象から外す」ことを婚活における学歴フィルターと呼ぶようになりました。
しかし実際には登録時に出身校名を問わない結婚相談所がほとんどであり、前項の結果を踏まえても登録時の「婚活の学歴フィルター」はほぼ存在しないと考えてよいでしょう。
学歴に自信がない!しておくといい対策はある?
とはいえ「高卒の場合、結婚対象として選ばれにくいのでは」「出身大学のランクが、相手の求めるレベルに達していないのでは」など、自分の学歴に自信がなく「婚活で不利に働くかもしれない」と心配する人もいるでしょう。もし自分の学歴に自信がない場合、どんな対策をしておけばよいのでしょうか。
自分と同レベルの学歴である相手を探す
婚活で「高学歴を第一条件にする」人は少数派ですが、一方で「自分と同程度の学歴」を持っていることを基準とする人は多いようです。逆に言えば、相手が自分と同レベルの学歴であれば、婚活で特に学歴が問題とされることはないでしょう。
学歴に関する背景を説明する
例えば大学を中退している場合は、できる範囲で「なぜ中退したのか」という理由を説明しましょう。「インターンで働いていた会社に就職できることが決まり、早く自立したいと考えたため」「実家の経済的な理由で」など、納得感のある理由であればベターです。
また高等専門学校(高専)卒の場合は非大卒扱いとなります。婚活で苦戦する可能性が心配な場合、高専卒であることを説明する、プロフィールに勤務先名を記入する、自分から収入をアピールするなど、補足を入れるとよいでしょう。
学歴以外の強みをつくる
過去の学歴は変えられません。しかし努力次第で向上させられる要素はほかにもたくさんあります。例えば転職して年収アップなどは、今からでもできる“強みづくり”です。
まずは学歴ばかりを気にするのではなく、それ以外の要素を最大限磨き上げることに目を向けましょう。その中で婚活における「これ」という武器が見つかるかもしれません。
学歴に自信があっても婚活がうまくいかないケースもある
逆に「学歴に自信があるにも関わらず、婚活で結果が出せない」という声も聞かれます。その場合、どのような問題が生じているのでしょうか。ここでは「学歴に自信があっても婚活がうまくいかないケース」について考えていきます。
「学歴」以外の要素をおろそかにしている
「自分には学歴があるから」と経歴に甘んじ、コミュニケーション力や気配り、身だしなみといった対人関係で重視される部分をおろそかにしている人は、婚活で苦戦を強いられます。
学歴頼みで、そのほかの部分を磨くことを怠っていては、いい相手と巡り合うことは難しいでしょう。
自分以外の人を下に見ている
高学歴にプライドを持つあまり「頭がよくないと、これは理解ができないだろう」「自分はあの人よりも頭がいいから」と、相手を下に見る態度を取る人は、婚活だけでなく普段の人間関係にも支障が生じるでしょう。
学歴を問わず、TPOに応じて「あえて知らないふりをする」「相手を立てる」という、“大人の配慮”ができる人の方が、婚活はうまく運びます。
「極端に高い学歴」に尻込みされる
これは女性が高学歴の場合に顕著ですが、自分より極端に学歴の高い相手に対し「自分では釣り合わない」と尻込みしてしまうケースも考えられます。
女性の四年制大学進学率が上昇し、かつてと比べて「高学歴な女性」を特別視することは少なくなりました。それでも女性にとって「高学歴であること」が足かせになる可能性はあるといえます。
学歴に対し「年収」が不釣り合いに低い
高学歴である場合、年収に対する相手の期待もおのずと高くなります。しかし高学歴にもかかわらず、それに見合った年収が得られていないと「何か後ろめたい事情を抱えているのでは?」と邪推される可能性があります。
源泉徴収票上での年収がさほど高くないときは「逆に出身大学を伏せる」という選択肢も想定しておきましょう。
【男女別】既婚者が結婚前に相手に求めたことランキング
男女共同参画局ホームページ「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査 報告書」の20~39歳の既婚男女を対象としたアンケートでは「結婚において学歴はさほど重視されていない」という結果でした。
では学歴以外に、どのようなことが求められているのでしょうか。男女別に上位10位までの結果をまとめました。
【男女別】既婚者が結婚前に相手に求めたことTOP10
男性 | 女性 | |
---|---|---|
1位 | 価値観が近い(57.2%) | 一緒にいて落ち着ける・気を使わない(59.7%) |
2位 | 一緒にいて落ち着ける・気を使わない(46.0%) | 価値観が近い(59.3%) |
3位 | 一緒にいて楽しい(45.9%) | 一緒にいて楽しい(54.0%) |
4位 | 容姿・ルックスに好感が持てる(19.1%) | 満足いく経済力・年収(28.3%) |
5位 | 恋愛感情がある(18.7%) | 金銭感覚が近い(25.4%) |
6位 | 家事力・家事分担できる(17.7%) | 家事力・家事分担できる(24.4%) |
7位 | 金銭感覚が近い(16.6%) | 恋愛感情がある(23.8%) |
8位 | 仕事への理解がある(15.6%) | 正規雇用である(21.5%) |
9位 | 特にない(14.0%) | 子ども好きである(20.1%) |
10位 | 子ども好きである(11.0%) | 容姿・ルックスに好感が持てる(15.8%) |
※対象:20~39歳(調査時点)の既婚男女
ここからは、男女共にランクインした項目から、割合の高かったものについて詳しく見ていきます。
価値観が近い
多くの人が共通して求めていたのは「価値観の近さ」でした。アンケートでは「価値観が近い」と回答した男性が57.2%、女性59.3%、「金銭感覚が近い」と回答した男性が16.6%、女性が25.4%でした。
結婚生活では必ず、ふたりの意見を擦り合わせる状況や、お金に関わる大きな決断をする場面が出てきます。しかし価値観の近い相手であれば比較的スムーズに大きな決断ができるといえそうです。
一緒にいて落ち着ける、楽しい
「一緒にいて落ち着ける・楽しい相手であること」も男女共に多い回答でした。アンケートでは「一緒にいて落ち着ける・気を使わない」と回答した男性が46.0%、女性が59.7%。「一緒にいて楽しい」と答えた男性は45.9%、女性が54.0%でした。
ふたりでいることで楽しさは2倍に、つらさは半分に。支え合う心強さを感じられるパートナーと巡り合いたいと願う人が多いようです。
ルックスが好みである、恋愛感情を抱ける
アンケートでは「容姿・ルックスに好感が持てる」と回答した男性は19.1%、女性が15.8%。「恋愛感情がある」は男性18.7%、女性が23.8%となっています。
「ときめく相手と暮らす」こともまた、結婚生活をポジティブなものにする大切な要素の一つといえそうです。
満足のいく年収
男女差が最も大きかったのが「満足のいく年収」についてでした。アンケートでは「満足のいく経済力・年収」と回答した男性は6.0%、一方女性は28.3%にのぼりました。
女性の年収は男性のそれと比べ、まだまだ及ばないのが実情です。また女性は出産、育児で仕事から離れる可能性を見据え「いつ収入が絶たれるかわからない」という不安を抱えています。
子どもに満足な教育を与える、長く暮らせる住まいを手に入れる、など結婚生活中に訪れる「お金をかけるべき機会」に備え、「パートナーの収入に不安がないこと」を条件に挙げる女性が多くなるのは、仕方のないことなのかもしれません。
家事力がある・家事分担できる
「家事力がある・家事分担できる」を挙げた人は男性で17.7%、女性では24.4%に上りました。
一般に共稼ぎ世帯が多い中、「家事はシェアする」という方針の夫婦も増えてきました。しかしシェアの比率はまだまだ女性側が重いケースが多いようです。
シェアの不均衡を心配する女性側が、男性に家事スキルを求める面もあるでしょう。しかしそれ以上に「男性も当事者意識を持って家事に取り組んでほしい」という、女性からの期待もうかがえます。
データ出典:男女共同参画局ホームページ「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査 報告書」
婚活で重視されるのは内面や相性
結婚は決してゴールではなく、あくまで「結婚生活」という長い道のりのスタート地点です。多くの人は結婚相手に対して「居心地のよさ」や「相手に対する思いやりの心」など、共に生活を営むために必要なものを相手に求めています。
学歴はあくまでプロフィールの一部に過ぎません。もし学歴に自信がなくても気にしすぎる必要はなく、逆に学歴に自信があったとしてもそれだけを頼りにしてもいけません。仮に「自分には学歴がない」と思うのであれば、それ以外の部分を磨く努力をすればいいのです。
もし学歴を含め、婚活に不安な点があれば、結婚相談所で実施する無料カウンセリングを活用するのも一案です。ゼクシィ縁結びエージェントでは、婚活に関する無料カウンセリングを実施中です。この機会にぜひ気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
※掲載されている情報は令和3年12月27日~令和4年1月11日の調査結果によるものです
取材・文/吉田美奈子
【監修】
菊乃さん
恋愛・婚活コンサルタント。マンツーマン相談のほか、大手結婚相談所や行政機関で婚活セミナー講師を行う。29歳まで手抜きを個性と取り違えたダメ女だったが、低レベルからの女磨き・婚活をつづったブログが「わかりやすい」と話題を呼び、2011年から恋愛・婚活コンサルタントとして活動。相談者の約4割は一度も交際経験がない女性。著書に『あなたの「そこ」がもったいない。』(すばる舎)、『なぜか愛される女がしている73の習慣』(双葉社)など。
公式サイト:https://www.bestpartner-prj.jp/
【データ出典】
男女共同参画局ホームページ「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査 報告書」
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