目次
真実の愛とは何か? 「真実の愛」と「依存」の違い 恋人・パートナーとの関係は?「真実の愛」の見極めポイント
  • 相手のありのままを受け入れられるかどうか
  • 待つことができるかどうか
  • 気持ちを素直に言えるかどうか
  • 相手へのネガティブな気持ちも認められるか
  • 緊張していないかどうか
  • 競争心がないか
恋人・パートナーともっと愛を深めたいときに心掛けたいこと
  • 気持ちを受け取ること
  • 相手に合う愛し方を学ぶこと
  • 余裕を持つこと
  • 自然体の自分を知ること
  • 愛されている前提で行動すること
  • 丁寧に愛情を表現する
「真実の愛」にまつわる名言 真実の愛を見つけるには“今”に目を向けて

付き合っている恋人への気持ち、そして相手が自分へ向ける気持ちが本物かどうか気になりますよね。そして、そもそも、真実の愛というものがあるのでしょうか……。もしかすると、今の関係性に不安があるとそんなことを思ってしまうという人もいるかもしれません。そこで、心理カウンセラー桑野 量さんの監修の下、真実の愛の定義や見極め方について解説します。真実の愛とは何かのヒントが詰まった、偉人の名言も要チェックです。

真実の愛とは何か?

真実の愛とは何か?

「真実の愛」は、「無償の愛」「うそや偽りのない関係性」「あるがままを受け入れる」「愛し続けること」という言葉で説明されることが多いようです。心理カウンセラーの桑野さんによると、言葉や思いだけではなく、相手のために何かしてあげるなどの行動が伴う必要があるとのこと。

20~30代の男女412人に「あなたにとって真実の愛とは?」を聞いたアンケートでは、次のような声が挙がりました。

「お互いを思って行動し合えること」(29歳/男性)

「自分だけを愛してくれること」(26歳/女性)

「素の自分でいられること」(34歳/女性)

「いいところも悪いところも許し合える関係」(30歳/女性)

「一緒にいることが自然な状態になれることが真実の愛だと思う」(37歳/男性)

「見返りを求めない愛ですかね」(28歳/男性)

このように、多種多様な回答がありましたが、「わからない」という答えもとても目立ちました。

人によって解釈が変わり、明確に定義されるのが難しいとも言える「真実の愛」。心理学的には、人々が「真実の愛」について考えるときには、次のような心理的なパターンに分かれることが多いでしょう。

過去の傷やうまくいかなかった経験が投影されるパターン
人は「愛すること」「愛されること」において、過去に傷ついた経験やうまくいかなかった経験を埋めるような考えを、「真実の愛」という言葉に込めます。

例えば、恋人に浮気された人や1人の相手をうまく愛せなかった人は「真実の愛とは1人の相手を愛し抜くこと」と答えるようなケースです。他にも、好きな人に隠しごとがあった場合には、「真実の愛とはうそや偽りのない関係」と答えることがあります。

小さい頃の価値観を持ち続けるパターン
幼い頃に聴いたおとぎ話や親の言葉から「真実の愛」の意味が自分の価値観として定着している場合もあります。

「1人の相手を愛し続けなさい」と言われて育った人は、交際人数も少なくなる傾向があり、恋愛経験が多い人を遊び人と捉えることもあります。しかし、「たくさんの人を見た上で本当に好きな人と一緒になりなさい」と言われた人は、数多くの人とお付き合いすることに抵抗がありません。

「真実の愛」と「依存」の違い

「真実の愛」と「依存」の違い

「真実の愛」を「相手に惜しみなく与えること」「相手を見返りなくただ愛すること」とするならば、「依存」は、与えること、愛することだけが目的ではなく、そこに何かを奪おうとする気持ちが含まれています。

言い換えると、「依存」は相手の気持ちや行動をコントロールするために、自分を偽ってしまうこと。もちろん、相手をだまそうとしているのではありませんが、「傷つきたくない」「嫌われたくない」という自分を防衛する気持ちがベースにあります。

例えば、寂しさと向き合いたくないから体だけの都合のいい関係に執着してしまったり、相手に嫌われたくないから嫌なことも我慢して受け入れたり、不安になるから連絡をもっと頻繁にしてほしいと言ったりすることは、「真実の愛」ではなく「依存」と言えます。

「真実の愛」が大切にするのは、相手そのものであるのに対し、「依存」で大切にしているのは、実は「傷つきたくない」「寂しい思いをしたくない」という「自分の利」なのです。

恋人・パートナーとの関係は?「真実の愛」の見極めポイント

恋人・パートナーとの関係は?「真実の愛」の見極めポイント

「真実の愛」は与える相手があってこそ。ここでは、自分と恋人・パートナーとの関係が真実の愛であるかどうか、見極めるポイントを解説します。

相手のありのままを受け入れられるかどうか

相手を変えようとしていないかどうか考えてみましょう。ふたりの関係をより良くするために、相手と自分自身の考え方や在り方を変えていくことは自然なことですが、「相手だけ」を変えようとしているときは要注意です。それは愛ではなく、自分の利益のための要求やコントロールであることが多いのです。

一方で「どんな相手でも受け入れます」と軽々しく言えてしまう場合も注意が必要です。相手を「受け入れる」というのは、容易いことではありません。簡単に口に出せるということは、当事者としての覚悟が足りていない可能性があります。「相手をありのまま受け入れる」というのは、自分自身の覚悟や勇気が必要なことなのです。

待つことができるかどうか

待つことは相手を信頼することです。例えば一緒に暮らす恋人が飲み会などで帰宅が遅く、連絡もないという場合も、心配な気持ちに任せて何度も連絡をしたりせず、相手が楽しむことを尊重するといったように、相手を信頼して待つことができます。

しかし、人はどうしても不安になったり、心配になったりして、相手を信頼するよりも、ネガティブな感情に引きずられることが多いものです。

愛する覚悟を持つということは、例えば不安になるような出来事が起きたときなど何かの折に触れて、相手を疑って責めたり、気持ちをぶつけたりするのではなく、「自分が愛すること」を選択し続けるということ。

「自分の思ったタイミングで●●してほしい」「自分の不安な気持ちに耐えられなくて待ちきれない」というのは、愛するよりも愛されることを望んでいる状態なのです。

気持ちを素直に言えるかどうか

相手をありのまま受け入れることが真実の愛ならば、自分自身のありのままの姿を相手に見せる勇気も愛し合う関係においては必要です。

交際している相手に対して、気持ちを伝えるときには、「こんな姿を見せたら嫌われてしまうかもしれない」「こんなことを言ったら関係が悪くなってしまうかもしれない」「自分だけが『大好き!』っていうのは負けてる気がする」「恥ずかしい」といった思いを感じることもあるでしょう。

しかし、ネガティブ、ポジティブに限らず、自分の感情を素直に言えずにいつわっていれば、愛ではなく駆け引きのある関係となってしまいます。

真実の愛はうそ偽りのない関係において成立するもの。もちろん伝え方は大切ですが、自分の中にある感情を丁寧に素直に伝える努力ができることは、真実の愛であると言えるでしょう。

相手へのネガティブな気持ちも認められるか

恋人やパートナーに対して、時にはネガティブな気持ちが出てくるのも自然なことです。その気持ちを無理やり否定したり、見ないようにしたりしているならば、少し歪んだ関係になっている可能性があります。

心理学には相手を自分の都合のいいように見てしまうという意味の「偶像崇拝」という言葉がありますが、その状態においては、相手のそのままの姿を愛していないということになります。

「こういうところイヤ!」「ムカつく!」と思ってしまうのは自然な感情です。優しさからその感情を否定してしまうかもしれませんが、ありのままの相手を見ることが愛し合う関係を築く上では大切です。

緊張していないかどうか

恋愛初期はドキドキして、緊張することもありますが、関係性が進み「愛」が育ってくると、安心感がふたりをつなぎます。ある程度関係性が続いても、デートしているとき、相手のことを考えたときに緊張したり、あまりリラックスできていなかったりするならば、まだ「真実の愛」だけで結ばれた関係ではないかもしれません。

競争心がないか

「どうして私だけが……」という気持ちをよく感じるならば、恋人やパートナーに対して競争心を抱いているかもしれません。競争意識があるときは、「自分が優位を確保したい」という思いが潜んでいることが多く、愛するよりも、自分の優位のために相手の言動をコントロールしてしまう可能性があります。

恋人・パートナーともっと愛を深めたいときに心掛けたいこと

恋人・パートナーともっと愛を深めたいときに心掛けたいこと

もし今の恋人・パートナーとの関係がまだ真実の愛とは言えないものでも、心掛けや向き合い方次第で、今より愛ある関係へと深めていくことができるはずです。そのためのヒントをお伝えします。

気持ちを受け取ること

自分が満たされていない状態で人を愛することはなかなか難しいものです。誰かを愛したいならば、恋人やパートナーからの愛情はもちろん周囲の人からの好意をしっかり受け取ることで、自分自身を満たすことも大切です。

また、愛情や好意を差し出したのにそれを拒絶されたり、むげにされたりしたら悲しいですよね。受け取ることそのものが、相手に対する愛でもあります。まずは、ぜひ素直に受け取りましょう。

相手に合う愛し方を学ぶこと

気持ちがあっても方法がわからなければ、相手に愛が伝わらないこともあります。誰かを愛するということは相手があるものですから、気持ちがあればいいわけではなく、相手が喜ぶ伝え方、行動というものがあります。

どんなアプローチが喜ばれるかどうかは、1対1のコミュニケーションを大切にして相手を観察したり、会話することでおのずとわかってきます。「男性はこんなふうにされたいもの」「女性はこうすれば喜ぶ」といった一般的な情報に踊らされるのではなく、その人個人に目を向けるようにしましょう。

余裕を持つこと

愛することはその思いの強さだけではどうにもならないことがあります。例えば、お母さんが子どもを怒りたくないのに、仕事や家事で余裕がなくなって怒ってしまうこともあります。

心にも体にも余裕がないときは、上手に人を愛するのが難しいものです。もしストレスや負担が大きいなら、まずは身も心も休めましょう。心が元気に回復すれば、きっと思い切り愛することができるはずです。

自然体の自分を知ること

いつも仕事や人間関係などで頑張りすぎている人や緊張感のある状態に置かれている人は、精神的に本来の自分ではない状態かもしれません。リラックスした本来の自分は、自分自身が認識しているような性格ではないのかもしれません。

ストレスを減らして、心が回復すると自然体の自分に戻れるはず。無理なくありのままの自分として愛し愛されるのが真実の愛ならば、まずは、テンションが高すぎもせず、余裕がなくイライラもしていない、ニュートラルな自分を知っておくことで、もし何かストレスフルな出来事があっても、その状態に戻りやすくなるでしょう。

愛されている前提で行動すること

恋人やパートナーに対して「私のことなんて好きじゃないのかもしれない」「愛されていない」などと思ってしまうときは要注意。愛されていないと思う相手を愛することは非常に難しいものです。自分の愛情が迷惑になると思うと、愛することにブレーキがかかってしまい、相手にもうまく愛情を伝えることができません。

「相手は自分を愛してくれている」と信じ、その思いを前提に「どう愛するか」を考えて行動すると、相手にも真っすぐあなたの愛が伝わるはずです。

丁寧に愛情を表現する

言葉では「信じてる」と言っても帰宅が遅くなると浮気を疑ってしまったり、言動に一貫性がないとなかなか相手にはそのまま伝わりませんし、よりネガティブな気持ちの方が伝わる可能性も。言葉や表情、態度、行動、表現できる全てを使って、惜しみなく繊細に具体的に愛を伝える努力をしましょう。

しかし全て完璧にするのは難しいものです。まずは、言葉で丁寧に伝えることからチャレンジしてもいいでしょう。ただ「ありがとう」だけではなく、「仕事が忙しいのに、メールしてくれてありがとう」と少し具体的に伝えるだけで、思いはより届くはずです。

「真実の愛」にまつわる名言

「真実の愛」にまつわる名言

最後に、偉人たちが語った「真実の愛」にまつわる名言を紹介します。時代が変わっても、普遍的な愛のメッセージを、ぜひ心に留めてくださいね。

ウィリアム・シェイクスピア
「なんと一言も言わずに行ってしまったのか。あぁ真実の愛とはそういうものなのだ。 真実は言葉で飾るよりも実行を持っているものだ」

シェイクスピア作の劇中のセリフです。実行を伴っているものが愛。ただ自分の声に酔いしれず、表情一つだけでも、何か行動に移すことがいかに大切か語られています。

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
「本当の愛は、はや何一つ見返りを望まないところから始まるのだ。あなた自身を与えれば、それ以上のものを受け取るだろう」

愛とは、うそをつかない、丸裸の自分でいること。自己犠牲ではなく、そのままの自分自身を与えることは実はとても難しいことかもしれません。

ゲーテ
「あの人が私を愛してから、自分が自分にとってどれだけの価値のあるものになったことだろう」

自分を愛してくれるパートナーとの愛が真実なら、自分自身を素晴らしい存在として価値をしっかり感じられるはずです。もし、不安の方が大きいなら、まだ相手の愛を受け取れない自分がいるということ。ゲーテの言葉には「受け取る」ことがいかに大切か込められています。

真実の愛を見つけるには“今”に目を向けて

真実の愛を見つけるには“今”に目を向けて

真実の愛に正解はありません。しかし、青い鳥を求めるように“ここではないどこか”を探すことよも、まずは今ここにある幸せや自分の思いを見つめ直すことで、自分だけのヒントが見つかるかもしれません。

その上で、自分自身を満たし、相手をしっかり見てコミュニケーションを重ね、愛ある関係を深めていきたいものですね。

真実の愛を育んでいけるような出会いを求めているなら、婚活を始めるのもおすすめです。ゼクシィ縁結びエージェントでは、婚活のプロが結婚へと繋がる出会いをサポート。婚活に関する無料カウンセリングを実施中ですので、気軽に問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

取材・文/小松ななえ

【監修】
桑野 量さん
心理カウンセラー。心理学ワークショップの講師も務める。自身も18歳のときにカウンセリングに出会い、神戸メンタルサービスで学び、2018年から心理カウンセラーとして活動。「楽にシンプルに自分らしく生きる」をテーマに、現在抱えている問題や不安に対し、その人の魅力や才能が輝き出すような提案やサポートを行う。恋愛やビジネスにおける心理学的なアプローチと実践的なアドバイスには定評があり、その人柄を生かした温かく優しいカウンセリングが好評。
オフィシャルブログ:http://blog.livedoor.jp/cs_ryokuwano/

【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2023/12/12~2023/12/13
有効回答数:412人(男性206人、女性206人)
(インターネットによる20~30代向け男女アンケート調査 調査機関:マクロミル)

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