- 結婚できる年齢が法律で決まっている理由
- 男女の結婚最低年齢が統一された理由
- 親の同意なしで結婚できる
- お金がなくても楽しめる
- 体力があるときに子育てできる
- パートナーと過ごせる年月が長い
- 長期的な視点での資産形成が可能
- 育児と介護が重なりにくい
- 同世代の友人と遊ぶ機会が減る
- キャリア形成が中断されるリスクも
- 親の反対を受けやすい
- 経済的にきついと感じやすい
- 離婚の可能性もある
- ●ステップ1:婚約指輪を贈る
- ●ステップ2:両家の親にあいさつに行く
- ●ステップ3:両家の結納・顔合わせをする
- ●ステップ4:入籍日や結婚式の日程を決める
- ●ステップ5:結婚指輪を準備する
- ●ステップ6:友人や職場の人に結婚報告をする
- ●ステップ7:新居を探す
女性の結婚できる年齢が引き上げられたことを知っていますか?この記事では、恋愛&婚活コンサルタントの松尾知枝さんにお話を伺い、女性の結婚年齢が引き上げられた理由や時代背景について解説します。また若い年齢で結婚することのメリットや注意点についても触れ、平均初婚年齢や結婚に必要な準備、結婚にかかる費用なども紹介します。結婚を意識したお付き合いをしている人や興味のある人は、ぜひ参考にしてください。
2022年に引き上げられた女性の結婚年齢
2022年4月1日から女性の結婚年齢が18歳に引き上げられました。その理由や時代背景について解説します。
結婚できる年齢が法律で決まっている理由
法律で結婚できる年齢が決められている大きな理由は、恋愛とは違い、結婚によって社会的な責任が生まれるからです。結婚とは親から独立して、夫婦で一つの家庭を築くことです。そのためには自立して生活していくだけの経済力や社会的責任が求められますし、子どもが生まれたら子どもに対する責任も生じてきます。結婚する年齢が若すぎるとそうした責任を果たせなくなる可能性もあるため、男女の結婚年齢が法律で定められています。
男女の結婚最低年齢が統一された理由
以前は男性が18歳以上、女性が16歳以上と結婚年齢が定められていましたが、男女とも18歳に変更された背景には次のような理由があります。
1) 結婚年齢の男女差は、身体的な成熟度が重視されたことを表しています。男性よりも女性の方が身体的にも精神的にも早く成熟するという見方があり、当時の社会的背景を踏まえたものです。時代が移り変わり、男女平等を掲げる社会となった今、国連からも「男女の結婚年齢が違うのは男女不平等ではないか」という指摘を受け、今回、男性と女性の結婚年齢を同じくしたという流れがあります。
2) もう一つは、独立できる生活能力があることなど、結婚には男女の社会的経済的な成熟度が求められますが、現在は例えば男女共に進学率も高く、「男女どちらが優れているかについては違いがない」「男女ともに能力の差はない」という見方に変わったので、それを考慮して男女とも同じ結婚年齢に変更されました。
親の同意なしで結婚できる
2022年4月1日、成人年齢が18歳に引き下げられたという法律改正の流れもあります。つまり18歳を超えると、社会的経済的成熟度があると見なされ、「自分の意志で結婚の判断を下す能力がある」と認められるようになりました。「結婚は両性の合意によってのみ認められる」と法律で定められていますので、18歳を超えた男女は、法的には親の同意なしに結婚できるようになりました。
平均初婚年齢はいつ?
2023年8月31日に発表された国立社会保障・人口問題研究所による「第16回出生動向基本調査」によると、2021年の日本の平均の初婚年齢は男性が30.8歳、女性が29.4歳。過去のデータと見比べると、例えば1980年の平均初婚年齢が男性は27歳、女性は25歳となっていて、男女共に4歳前後UPしています。つまり平均初婚年齢は、年々上昇傾向にあると言えるでしょう。
「結婚生活は経済的安定のもとに成り立つ」という見方が一般的となっており、経済的安定や自己実現、キャリア形成といったものを重視する人が増えています。また結婚後も共働きするのが当たり前という考え方も主流となってきています。
若い年齢で結婚するメリット
若い年齢で男女が結婚するメリットとは何でしょうか?まずは良い点を紹介します。
お金がなくても楽しめる
若い年齢で結婚する人の中には、「お金がなくても、ふたりで力を合わせれば何とかなる」という考えで節約したり、お金をかけずに楽しめることを工夫したりする人が多いようです。「しっかり蓄えてから結婚」という見方もありますが、貯蓄がなくてもふたりで一緒に目標を立てて取り組めば、意外に何とかなるのが結婚生活です。
体力があるときに子育てできる
子どもを産み育てるにはかなりの体力が必要です。個人差はありますが、若いうちに子育てを済ませてしまう方が、身体的にも負担が軽くすむでしょう。また高齢出産に比べて、妊娠、出産に伴うリスクが少ないという見方もできます。
パートナーと過ごせる年月が長い
早く結婚した方が、当然、パートナーと一緒に過ごせる年月が長くなります。銀婚式、金婚式などを共に迎える楽しみもできますし、将来に対する安心感がより早い時期に得られやすいでしょう。
長期的視点での資産形成が可能
シングルが長いと、自分の趣味や交際などにお金を使ってしまう可能性も大きくなりますが、早いうちに結婚すれば、ふたりでマイホームや車の購入、子どもの教育など長期的な視点で人生設計を組み立てることができます。子どもがより早く巣立つので、老後の資金も貯めやすくなるでしょう。
育児と介護が重なりにくい
内閣府男女共同参画局が、2016年4月に公開した「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」報告書によると、育児期にある人が親の介護も同時に行う、いわゆる「ダブルケア」をしている推定人口が約25万人となっており、現在はもっと増えていると予想されます。
ダブルケアをしている年齢は男女共に40歳前後が最も多く、年々進む晩婚化がその一因とされています。例えば30代で結婚出産すると、子どもの育児と親の介護が同じ時期に生じてしまう可能性が高くなるでしょう。一方、20代など若いうちに結婚すれば、ダブルケアの可能性はより低くなるでしょう。
若い年齢で結婚するときに気を付けること
若い年齢で結婚するに当たり気を付けるべきことや注意点を紹介します。
同世代の友人と遊ぶ機会が減る
平均初婚年齢より早く結婚するとしたら、周りはまだシングルで自分のためにお金を使って遊んでいる人が多いでしょう。だんだん話が通じにくくなり、疎遠になるかもしれません。同世代で同じライフスタイルの人が少ないため、一緒に遊ぶ機会が減るでしょう。子どもが生まれたら、なおさらです。夜の飲み会にも行けなくなり、「みんな遊んでいるのに自分だけ……」といったストレスを感じるかもしれません。
キャリア形成が中断されるリスクも
若くして妊娠出産し、退職した場合は、その後のキャリア形成が困難になることもあるでしょう。産休ならば、元の職場に復帰できますが、一度退職してしまうとキャリアがリセットされてしまうからです。仕事内容にもよりますが、専門分野の勉強をして資格を取るなど何らかの努力をしないと、正社員に戻るのは難しいかもしれません。
親の反対を受けやすい
若い年齢でふたりの仕事が安定していない時期なら、なおさら結婚を心配する親は多いでしょう。結婚には経済的な安定が必要と考える人が多く、子どもに苦労してほしくないという親心があるからです。
経済的にきついと感じやすい
若いうちに結婚すると、経済的に厳しい時期を体験する可能性が高いでしょう。特に仕事を始めて間もない20代の頃は収入も少なく、転職などで仕事が安定しにくい場合も多く、苦労するかもしれません。
離婚の可能性もある
お互いにまだ価値観が定まっていない成長過程の時期に結婚すると、だんだんとお互いの価値観が合わなくなってきたと感じたり、結婚を後悔したりする可能性があります。結果、離婚につながるリスクもあるでしょう。
結婚に必要な準備とは
結婚までにどんな手順が必要でしょうか?参考となる一例を紹介します。ちなみに近年は同棲してから結婚する人、指輪より先に結婚報告する人も多くなっていますので、ふたりにとって最も自然でベストな手順を選んでください。
ステップ1:プロポーズする
最初のステップはプロポーズです。このタイミングで婚約指輪を買って手渡す人が多いようです。婚約指輪はパートナーの好みや予算を考慮して選ぶとよいでしょう。
ステップ2:両家の親にあいさつに行く
それぞれパートナーの実家を訪問し、親に結婚の意思を伝え、あいさつをします。法的には結婚は親の同意なしに行うことができますが、相手の親との付き合いは生涯にわたるものなので、最初のあいさつのときの印象はとても大切です。結納や顔合わせ、結婚式についてなど親の意見や希望にも耳を傾けましょう。
ステップ3:両家の結納・顔合わせをする
次に両家が一堂に会して結納や顔合わせを行います。結婚前にお互いの家族を知り、より深く理解するための重要な場となります。最近は正式な結納を行うカップルが少なく、顔合わせの食事会のみ行うカップルが多くなっています。
ステップ4:婚姻届提出や結婚式の日程を決める
ふたりで婚姻届の提出日を決め、必要な書類を準備します。また、結婚式を行う場合は、式場を探したり、日取りを決めたりする必要があるでしょう。式場と日取りが決まれば、あとは結婚式に向けての準備期間に突入します。
ステップ5:結婚指輪を準備する
結婚式で用いる結婚指輪を用意します。ペアリングが主流なので、ふたりで好きなデザインなど話し合って決めるとよいでしょう。結納や顔合わせの前に結婚指輪を購入し、結納や顔合わせでお披露目するケースもあるようです。
ステップ6:友人や職場の人に結婚報告をする
自分たちの周りの身近な友人や職場の人に結婚報告をします。結婚式やハネムーンの後に、写真入りのはがきで結婚報告をするのも良いでしょう。
ステップ7:新居を探す
ふたりの職場からの距離、立地や間取り、予算などを考慮し、新居選びをします。結婚後にどちらかの親に育児サポートを期待するなら、親の家に行きやすい場所を選ぶこともポイントです。婚約と同時に同居を始めるケースや、どちらか片方の住まいに引っ越して新生活を始め、子どもが生まれてからより広い新居に移るケースも多いようです。
結婚にかかる費用とは
結婚にかかる費用はどれくらいでしょうか?ゼクシィ結婚トレンド調査2022年によると、結納・婚約~新婚旅行までの結婚にかかる費用の全国平均総額は約371.3万円。コロナ下での結婚式ということもあって、招待客数も少なくなりました。また、ハネムーンも海外から国内が主流となり、コロナ前と比べて全体的に縮小傾向にあります。
次に内訳として平均金額を紹介します。
婚約指輪 35.8万円
結婚指輪 26.1万円
結納 16.6万円
顔合わせ 6.6万円
結婚式 303.8万円
新婚旅行 29.6万円
新婚旅行お土産代 4.3万円
他にもかかる費用として、ふたりで新居に移る場合は、家具やインテリア、家電の購入にもお金が必要になってきます。
ところで、「300万円以上貯めないと、結婚できない」と悲観的になる必要はありません。例えば、結婚式ではゲストからご祝儀を受け取りますし、両家の親から援助してもらえる可能性も高いでしょう。ちなみにトレンド調査によると親からの援助総額の全国平均は162.7万円です。
つまり全額を自分たちで用意すると考えなくてもOKです。平均金額に惑わされずに、ふたりができる範囲での結婚式を叶えて、ステキな思い出をつくることも可能です。
男女共に18歳から結婚できる!
法律として可能な年齢は、男女共に18歳。ただし、結婚はゴールではなく、新生活が始まってからがスタートです。ふたりが協力して目標に向かうことで、一人ではできないこともふたりでなら可能になるでしょう。ふたりで毎日を楽しみながら未来への夢を持って人生設計を考えることが大切です。気になる相手がいる人は、前向きな気持ちで結婚を考えてみるのもよいでしょう。
新たな出会いを求めている人や結婚を前提とした交際相手を探している人は、結婚相談所を利用するのもおすすめです。ゼクシィ縁結びエージェントでは、婚活のプロによる「無料カウンセリング」を受け付けています。婚活に関する疑問や不安に応えてくれますので、興味のある人は一度体験してみてはいかがでしょうか?
取材・文/Jun
【監修】
松尾知枝さん
恋愛&婚活コンサルタント、(株)インプレシャス代表取締役。国際線CAを経て、“合コン総研アナリスト”としてテレビや雑誌に出演。自身の経験と心理学をベースにした自分ブランド構築スクール「Precious 美女塾」を開設。女性の生き方を豊かにする人材開発を行い、全国から受講者が集まるようになり、著書の累計発行部数は10万部以上。セミナー、パーティ開催を通じ、多くの女性に恋愛アドバイス、出会いサポートを行っている。主な著書:『最高の自分で最高の相手をつかまえる!』(青春出版社)、『1日5分で夢が叶う 日記の魔法』(KADOKAWA) 他
【公式HP】:https://chie-matsuo.studio.site/
【公式Instagram】:https://www.instagram.com/chie_matsuo/
【YouTube】:https://www.youtube.com/@chiematsuo
【データ出典】
※2021年社会保障・人口問題基本調査(結婚と出産に関する全国調査)
現代日本の結婚と出産-第16回出生動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書
[調査対象]
「令和 3 年国民生活基礎調査」で設定された調査区から無作為に選ばれた全国 1,000 調査
区に居住する 18 歳以上 55 歳未満の独身者と妻の年齢が 55 歳未満の夫婦(回答者は妻)
[調査時期]
令和 3(2021)年 6 月(6 月 30 日現在の事実)
[調査数]
独身者調査:配布調査票 14,011 票 有効票数 7,826 票(有効回収率 55.9%)
夫婦調査:配布調査票 9,401 票 有効票数 6,834 票(有効回収率 72.7%)
[調査機関]国立社会保障・人口問題研究所
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