- 結婚後に退職するメリット
- 結婚後に退職する懸念点
- 退職の意向は3カ月前あたりに伝える
- 報告は直属の上司から
- 引き継ぎは誰が見ても分かるようにする
- 私物の整理は計画的に
- あいさつは一人一人に
- 失業保険
- 被扶養者届
結婚をきっかけに、退職するかそのまま仕事を続けるか悩む人もいるのではないでしょうか。この記事では結婚退職をする場合の基本的な流れや、メリット、懸念点についてご紹介します。また円満に退職するためのポイントやチェックすべき制度など、「結婚退職」について婚活コンサルタントの澤口珠子さんに詳しくお話を伺いました。
交際から結婚までの期間はどれくらい?
結婚後、仕事を辞めるか続けるかを迷っている人も多いのではないでしょうか。まずは結婚退職のメリットと懸念点について解説します。
結婚後に退職するメリット
■家のことに専念できる
結婚退職をすれば、これまで仕事に費やしていた時間をふたりの生活のために使うことができます。特に結婚直後は、新居への引っ越し準備はもちろん、名字を変える側は、免許証・パスポート・銀行口座・クレジットカード類の名義変更手続きなどで慌ただしくなります。落ち着いて結婚生活をスタートし、その後も家のことに集中できるのは大きなメリットだと言えます。
■夫婦(家族)の時間を創出しやすくなる
共働きの場合、どうしても一緒に過ごす時間が限られます。しかし退職をして家で過ごす時間が増えれば、仕事から帰ってきたパートナーを出迎えてあげることがき、夫婦の時間もつくりやすくなります。子どもを望む場合も、一方に時間の融通が利くことで、安定した育児の準備を整えやすくなります。仕事も家庭も大事にするために、時間のやりくりで心身に負担がかかることを避けられるでしょう。
結婚後に退職する懸念点
■世帯収入が減る
収入がパートナーの給料だけになるため、世帯収入が減り自分で自由に使えるお金が減ってしまう可能性もあります。美容代や交際費、趣味への費用などを削減しなければならないことが出てくるかもしれません。
■社会との関わりが薄れる
退職して家で過ごす時間が長くなると、社会との繋がりが希薄になります。社会との距離が生まれ、孤独を感じる人もいるかもしれません。また退職からの期間によっては、改めて働きたいと思ったときに退職以前と同じ業種や勤務スタイルで働くのは難しくなる可能性もあります。
結婚退職の基本的な流れ
結婚後に退職をする場合の大まかな流れをご紹介します。滞りなく進めるためにも、押さえておきましょう。
(1)上司に結婚退職の意向を伝える
話す順序としては、まず「結婚報告」をして、その後に「退職の意向」を伝えると良いでしょう。
(2)人事部に退職手続きの確認
退職届が必要なのか、決まったフォーマットがあるのかなど、人事部に手続きの確認をしましょう。
(3)業務の引き継ぎなど
仕事の引き継ぎや身の回りの整理、会社からの貸与品は返却を行うなど準備を進めましょう。
(4)退職
最終出社日は、同じ部署の人やお世話になった人にあいさつをして感謝の気持ちを伝えましょう。
結婚退職を円満に進める5つのポイント
お世話になった会社を円満に退職するために、配慮したいポイントをご紹介します。
退職の意向は3カ月前あたりに伝える
退職の申し出が早すぎると、業種によっては退職日までの業務分担の調整がしづらかったり、会社側も自分もやりづらさを感じたりすることがあります。また遅すぎても引き継ぎが不十分になるなどトラブルに発展しやすいでしょう。3カ月前後であれば不都合が生じにくく、有給休暇が残っている場合も消化の調整がしやすくなります。
報告は直属の上司から
同僚などの近しい人から報告をしたくなるかもしれませんが、まずは直属の上司に伝えましょう。人伝いに上司の耳に入る、といったトラブルを回避することができます。例えば関係性が「部長→課長→自分」という場合は、まずは課長に報告してから部長に伝えます。上司への報告を終えたら、親しい同僚や先輩、お世話になっている他部署の人などにも直接報告することをおすすめします。
引き継ぎは誰が見ても分かるようにする
引き継ぎをした相手が理解できることはもちろん、誰が見ても分かるようにまとめておきましょう。何らかの事情で別の人が対応することになったときのためにも、仕事の手順や過去のやりとりを明確にしておくことが大切です。
私物の整理は計画的に
私物の持ち帰りや不要資料の適切な処分など、退職日にばたつかないように身の回りの整理は早めに進めておきましょう。退職日から逆算して計画を立て、最終日は貸与品の返却のみになるようにしておくとスムーズです。
挨拶は一人一人に
取引先へは引き継ぎのタイミングで後任者と共に行い、社内でお世話になった人たちへは最終日の休憩時間など、相手の状況を配慮しながら直接あいさつに行きましょう。最終日に会えない人に関しては、事前にあいさつをしておくと良いです。また最後にはメールでの退職あいさつも送りましょう。
結婚退職後にチェックすべき各種制度
結婚退職後に知っておきたい各種制度についてご紹介します。
失業保険
失業保険とは、再就職に向けて安定した生活を送りつつ、求職活動を支援するために手当金が支給される制度です。家事に専念する場合は対象外ですが、転職する意向があるならば失業保険の手続きはしておきましょう。申請には自分で住民票や身分証明書を用意するほか、会社から必要な書類を用意してもらいハローワークに持参します。会社を退職する前に「失業保険に関する書類を用意してほしい」と伝えおくと良いでしょう。
また病気やけが、妊娠、出産、育児などですぐに働くことができない場合には、受給期間を延長することができます。早めに申請を行い、最大限制度を活用できるように手続きしておくと良いです。
被扶養者届
結婚退職後に再就職の意思がない、アルバイトやパートで働く予定で収入が多くないという場合は、配偶者の扶養家族として申請を行いましょう。扶養家族になると、配偶者の勤務先の健康保険に入ることができるので、配偶者の勤務先を通じて扶養の手続きをしましょう。
扶養家族になる場合は、稼げる収入に制限が生まれます。アルバイトやパートで働くときには、年間収入が130万円未満になるように注意が必要です(2023年4月時点)。このボーダーラインを超えてしまうと、超過した時点で扶養から外れてしまいます。社会保険の加入条件は、勤務先によっても異なるためしっかり確認しておきましょう。
結婚退職をする場合はマナーを守り、感謝の想いを伝えよう
結婚退職は、家のことに専念できたり夫婦の時間を増やせたりといったメリットがあります。一方で収入や社会との繋がりが減ってしまうなどの懸念点もあるため、ふたりで相談して結婚退職をするのか否かを検討してみてください。
結婚退職をする場合には、職場でお世話になった人たちへの感謝の想いを忘れず、丁寧に引き継ぎなどの準備を進めましょう。また失業保険や被扶養者届など、メリットになる制度の確認も大切です。円満な結婚退職をして新生活をスタートさせましょう。
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取材・文/高坂晴奈
【監修】
澤口珠子さん
婚活コンサルタント。スフィアロココス株式会社 代表取締役社長。特定非営利活動法人日本教育福祉振興支援協会 少子化対策顧問。理想のパートナーを引き寄せる外見・マインドづくりのプロフェッショナル。これまで8年間で、1000人以上の女性を女子力アップレッスンでサポートし、8000人以上の女性を1対1で婚活コンサルサポート。「婚活」に特化したイメージコンサルタントとして、「マインド」「外見磨き」「コミュニケーション」の3軸で、理想のパートナーを引き寄せるノウハウを伝えている。主な著書に、『はじめての「ネット婚活」幸せになるための最短ルート』(幻冬舎)、『愛もお金も全て手に入る美しく自由な女になる方法』(総合法令出版)などがある。
公式サイト:https://sawaguchitamako.com/
※掲載の情報は2023年4月現在のものです。保険や税制、各種制度に関して将来改正・変更される場合もあります。手続き・届け出の方法も随時変わる可能性や、自治体により異なる場合があります。
※この記事にある「会社員」とは公務員などを含む給与所得者を指します。この記事にある「制度」とは社会関係を円滑に営むために定められた決まりを指します。
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