目次
お見合い文化の変遷
  • お見合いの始まりと語源
  • 戦前・戦後はお見合い結婚が大半
  • 現代は結婚相談所のお見合いが主流に
お見合い結婚と離婚率の関係 お見合い結婚・恋愛結婚それぞれの良い点・注意すべき点
  • お見合い結婚の良い点
  • お見合い結婚の注意すべき点
  • 恋愛結婚の良い点
  • 恋愛結婚の注意すべき点
結婚を前向きに考えるなら、お見合いも選択肢の一つに

昔ながらのお見合いが減っている一方で、結婚相談所でのお見合いに関心を持つ人が増えています。現在は恋愛結婚が主流ですが、昭和初期には約7割の夫婦がお見合い結婚だったそうです。お見合いという文化はいつ始まり、どのように変化してきたのでしょうか。今回は、お見合いの語源からお見合い文化の変遷、お見合い結婚と恋愛結婚の違いまでを、異性間コミュニケーションの専門家である佐藤律子さんに伺いました。

お見合い文化の変遷

お見合い文化の始まりや語源は?効率よく結婚したいならお見合いがおすすめ!

お見合いの始まりと語源

お見合いは鎌倉時代に始まったといわれています。当時のお見合いは身分の高い貴族や武家などのもので、家と家のとの縁を結ぶために女性を妻に迎える、政略結婚の意味が強いものだったようです。

お見合いの語源は、「娶(めあわ)す」という言葉だとされます。嫁や妻を迎えるという意味があり、「女合(めあわ)わす」「妻取(めと)る」などが由来となっています 。

現代の形に近いお見合いが庶民の間に広まったのは江戸時代。親戚や知人が仲人として男女を引き合わせるスタイルのお見合いが行われていたと考えられています 。

戦前・戦後はお見合い結婚が大半

国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」(2015年)によると、昭和初期にはお見合い結婚は結婚件数全体の約7割を占めていました。1950年代でも約半数をお見合い結婚が占めていて、戦前・戦後を通してお見合いで結婚する人が多かったことがわかります。

同調査によると、お見合い結婚よりも恋愛結婚が多くなったのは1960年代末。以後、お見合い結婚の件数は減り続け、1990年代半ばには1割を切り、現在まで恋愛結婚が主流という状態が続いています。



お見合い文化の始まりや語源は?効率よく結婚したいならお見合いがおすすめ!


出典:第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)



恋愛結婚が主流となったのはほんの50年前のことだというのは、意外に感じる人も多いのではないでしょうか。

現代は結婚相談所のお見合いが主流に

現代では、昔ながらのお見合いは少なくなった代わりに、結婚相談所でのお見合いへの注目が高まっています。

知人にお相手を紹介してもらう機会が減っている中、登録されている会員の中から普段は出会うことのないお相手ともマッチングできるのが、結婚相談所でのお見合いの良い点の一つ。

結婚相談所でのお見合いは、結婚を前向きに考えている人にとって、出会いの機会を増やすことができる選択肢の一つとなっているのです。

お見合い結婚と離婚率の関係

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お見合い結婚と恋愛結婚の割合の推移を見ていく中で興味深いのが、離婚件数の推移 との関係です。

離婚件数は2000年にかけて増加傾向が続き、その後はおよそ20万件で安定しています。一方で婚姻件数は1970年代に100万件を越えてピークを迎えた後右肩下がりとなり、近年は年間60万件ほどに。結婚する人が減る一方で離婚が増えているのは、女性の社会進出や価値観の多様性が関係していると推察されます。



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出典:第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)



「お見合い結婚が減ったから、離婚率が上がった」という因果関係を証明するのは難しいですが、1960年代を境として、恋愛結婚が増加したのと比例して離婚するカップルが増えていることは間違いありません。恋愛結婚は本人中心の繋がりに対して、昔ながらのお見合い結婚は家同士の繋がりなので、お見合い結婚の方が離婚しづらいという見方をする声もあります。

お見合い結婚・恋愛結婚それぞれの良い点・注意すべき点

お見合い文化の始まりや語源は?効率よく結婚したいならお見合いがおすすめ!

結婚やお見合いに対する価値観や考え方は多様化しています。恋愛結婚にこだわる人もいれば、積極的に結婚相談所を利用して婚活に取り組む人もいて、自由に選べるのが現代の結婚観の特徴です。

自由度が高い分、結婚について迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。最後に、お見合い結婚と恋愛結婚のそれぞれの良い点や注意すべき点をご紹介します。結婚について悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

お見合い結婚の良い点

お見合いは、結婚を前向きに考えている人同士の出会いの場として設定されるものですから、結婚までの流れがスムーズなのが良い点です。

また、仲人あるいは結婚相談所のマッチングコーディネーターなど第三者が仲介してくれるので、最初からお相手の身元や条件がはっきりしているのも良い点のひとつ。お見合いに関する悩みや不安、トラブルがあったときの対処などを相談できるのも安心です。

結婚に前向きな人同士が出会い、絆を深める中で結婚への意志を固めていくことができるお見合い結婚は、離婚率が低いともいわれています。

お見合い結婚の注意すべき点

お見合い結婚の注意すべき点としてよく挙げられるのが、恋愛結婚のような恋愛の楽しみが少ないのではないかという点です。

しかし、現代のお見合いでは、お見合いの席でお互い気に入れば、デートを重ねて、結婚への意志を固めていくというスタイルが主流ですから、お見合い結婚だから全く恋愛の要素がないというものではありません。

気をつけたいのが、収入や勤務地といった条件だけでお相手を判断してしまうことです。紹介されたお相手が理想の条件と多少離れていても、実際に会ってみると人柄の良さなどに惹かれることもあります。

恋愛結婚の良い点

恋愛結婚の良い点は、「好き」という感情を優先して、恋愛の延長線上に結婚を考えることができること。感情を優先できるので、条件などに縛られず、自由度が高いともいえます。

恋愛結婚の注意すべき点

感情を優先できるということは、一方で注意すべき点にもつながります。一時的な感情に流されて結婚したために、結婚したあとに人生観や結婚生活のイメージの違いや、性格の不一致に悩むことも。

お互いの結婚に対する気持ちがかみ合わず、結婚までに時間がかかったり、結婚にたどりつきにくかったりする場合があることも注意すべき点のひとつです。

結婚を前向きに考えるなら、お見合いも選択肢のひとつに

お見合い文化の始まりや語源は?効率よく結婚したいならお見合いがおすすめ!

この記事では、お見合いの語源からお見合い文化の変遷、お見合い結婚と恋愛結婚の違いなどをご紹介しました。

時代とともに変化してきたお見合いは、現代において、結婚に向けての出会いの可能性を広げる選択肢のひとつとして再び注目されています。現代のお見合いは結婚相談所でのお見合いがメインになりつつあります。結婚を前向きに考えているなら、結婚相談所への入会を検討してみましょう。

結婚相談所では、たくさんの会員データの中から、ふだんの生活では出会えないお相手とも出会えるのが良いところ。データやノウハウのあるプロのアドバイスやサポートを受けられるのも魅力のひとつです。

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取材・文/相川聡子

【監修】
佐藤律子(さとうりつこ)さん
一般社団法人異性間コミュニケーション協会理事長、婚活のスペシャリスト。1972年宮城県生まれ。OLからウエディングプランナーへ転職し、仙台初のレストランウエディング事業で驚異的な売上げを達成。婚活イベント、ウエディング事業を通して1,000組以上を結婚に導いた経験から、2016年一般社団法人異性間コミュニケーション協会を設立。認定講師は全国に100名以上在籍。自治体の婚活イベント、企業研修と講師業を中心に活躍している。著書に「ジェンダーレス時代の男の子女の子の育て方」(秀和システム)、「夫を変える!魔法の言い方」(自由国民社)、「理屈で動く男と感情で動く女のもっとわかり合える会話術」「ずるいくらい思いのままに恋が叶う」(ともに、かんき出版)など。「乃木坂工事中」(テレビ東京)、情報番組「グッディ」(フジテレビ系列)など、テレビ番組の監修・出演も多数。

佐藤律子 公式ホームページ:https://www.iseikan.jp/

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