好きな相手からメッセージの返信が来ないとき、「未読スルーされたら終わり？」「既読スルーなんて耐えられない」など不安になってしまう人は少なくないはず。この記事では、未読スルーと既読スルーの意味の違いやスルーする理由について心理カウンセラー・帆南尚美さんに伺いました。スルーされたときの受け止め方や対処法も紹介するので、シチュエーションを見極めて前向きに行動していきましょう。

【アンケート】未読スルーと既読スルーどちらがつらい？

Q.好きな人にされると、よりつらいのはどちらですか？

※データ出典：マクロミル

コミュニケーションアプリで、相手にメッセージを送ったのに返事がないときには２種類のケースが考えられます。一つは、こちらのメッセージを相手が確認していない「未読スルー」、もう一つは、確認したけれど返信をしない「既読スルー」です。

アンケートで20～30代男女412人に「どちらがよりつらいか」を尋ねたところ、「既読スルーの方がつらい」が38.1％と最も多いものの、「どちらもつらい」が31.3％、「未読スルーの方がつらい」が30.6％と３つの割合に大きな違いはありませんでした。この結果から、どんな状況でも返信がないのはつらいという気持ちが伝わってきます。

未読スルーの方がつらい派の声

「何かあったのではと心配になる」（34歳／男性）
「相手の気持ちがわからずもやもやする」（33歳／男性）
「ブロックされている可能性を感じる」（28歳／女性）
「読むことさえ面倒なのかと思う」（21歳／男性）

未読スルーのつらさは、メッセージが読まれたかどうかわからない「不確かさ」から生まれるようです。未読の理由として、「事故？」「問題が起きた？」という安否に関わるものから、「脈がない？」「嫌われた？」という恋愛感情に関わるものまでさまざまな可能性が考えられるので、不安感が募るのでしょう。

既読スルーの方がつらい派の声

「無視されているように感じる」（35歳／女性）
「既読スルーの方が返信する意思がないと思う」（31歳／女性）
「こちらが何か悪いことをしたのかと不安になる」（29歳／男性）
「後回しにされている」（26歳／男性）

メッセージを読んだのに返事をしないのには何か理由があるはず、と考える人が多数派です。それも「こちらに興味がない」「完全に無視している」など恋愛にとって良くない理由を上げる人が多く、既読スルーには期待が持てないと考える傾向が読み取れます。

未読スルーをする理由

本当にメッセージに気付いていないのか、気づいていないように装っているのか悩ましい未読スルーですが、その理由はさまざまです。ここでは未読スルーをしてしまう側の心理を紹介します。

気づいていない

移動中や仕事中、また、スマホをたまたま手放しているときだったり、LINEの通知をオフにしていたりなど、着信に気づかないケースは誰にでもあり得ます。悪意のない未読スルーも少なくありません。

今はやりとりをしたくない

相手を拒絶しているわけではなく、仕事や勉強で忙しいとか気分が乗らないときなどに、ひとまず未読スルーの状態にしておくこともあるでしょう。この場合も未読に深い理由はなく、タイミングの悪さが原因だと考えられます。

既読にすることに意味を感じていない

コミュニケーションツールの使い方には人によって温度差があります。例えば、既読にすることにあまり意味を感じず、相手が既読状況をチェックしてやきもきしていると想像していない人もいます。また、画面上に表示される通知である程度内容がわかるから、それで十分と思っている場合もあります。

既読にしたらすぐに返事をしなければならないと思っている

中には、既読にしたらすぐに返事をしなければならないと思っている人もいます。その場合、「今は返事をする時間がない」「返事の内容をすぐに考えられない」などの理由で、後で返信をしようと思って放置してしまうケースもあります。

関心がないことを暗に伝えたい

相手に関心がなく、やりとりを続けたいと思っていなくても、それをストレートに伝えるのは簡単ではありません。そんなときに、未読スルーが暗に相手を拒絶していることを伝えられる方法として使用されることがあるようです。

既読スルーをする理由

メッセージは確かに読んだのに反応しない既読スルーの理由にも、悪気がないものから脈がないケースまでいろいろな可能性が考えられます。ここではそれぞれの理由について解説していきます。

返信の内容を考えている

既読にしたものの、どう返信したらいいかをすぐに思い付かないということはよくあります。気になる相手に対してなら、なおのこと好印象を残せるように返信の仕方に迷ってしまう人もいるでしょう。その場合、結果として既読スルーになってしまいます。

既読にすればよいと思っている

メッセージに反応することが大事だと思っている人は、既読にしたこと自体が「読んだよ」「OK」の意味で、それ以上の返信は特に必要ないと思っている可能性があります。

返信の必要がある内容だと思っていない

質問されれば答える必要があると感じますが、質問形式ではないメッセージに対して返信する必要性を感じていないかもしれません。この場合も既読スルーの原因になります。

後で返信しようと思ったまま忘れている

後で返信しようと思ったまま忘れているケースもあります。ただし、多忙すぎて忘れてしまったという場合から、すぐに返さなくても問題ないくらい近い間柄である場合、または、大切な相手ではないと感じている場合まで理由は多岐にわたります。

これ以上仲良くなりたくない

これ以上距離を縮めたくない、仲良くなりたいと思っていない場合に、既読スルーをすることがあります。未読ではなく既読にするのは、内容を確認するのが相手に対して最低限の礼を尽くすことだと考えているケース、読んだ上で返事をしないという意思を表しているケースが考えられます。

未読スルー・既読スルーされてつらい気持ちを紛らわせる対処法

「未読スルーは耐えられない」「既読スルーに傷ついた」というつらさを紛らわせ、気持ちを切り替える方法を紹介します。

未読・既読の状況をチェックしすぎない

メッセージを送った後は何度も画面をチェックしてしまいがちです。ただ、チェックをするたびに「未読だ」「既読スルーだ」などとがっかりしていては、自分で自分をつらくしているようなもの。

アプリを開いたまま返信をじっと待ったり、数分ごとにチェックしたりしないで、「相手のペースで読んでくれればいいな」くらいに思いましょう。

縁があればうまくいくと考える

恋愛はもちろん人との関わりは、相手との相性やタイミング、状況などによって、うまくいくときとうまくいかないときがあります。工夫や努力ではどうにもならないことも含めて「縁」と捉えてみましょう。

未読スルーや既読スルーも自分に非があるわけではなく、たまたま縁がなかっただけと考えると気持ちが楽になるはずです。

ひとりで抱え込まず、人に聞いてもらう

未読スルーや既読スルーを気にすれば気にするほど、落ち込んでしまうもの。そんなときはひとりで抱え込まずに、信頼できる友人や家族に話を聞いてもらいましょう。

未読スルー・既読スルーのまま数日たったときの対処法

未読スルーや既読スルーをされて時間がたってしまったときに実行すべきことやすべきではないことを紹介します。メッセージのやり取りを再開する際の参考にしてください。

あいさつ程度の簡単な問いかけをする

未読スルーや既読スルーの後は「元気？」「忙しい？」など、相手が負担感なく返信しやすいようなあいさつ程度の簡単な問いかけがおすすめです。スルーをされたら、言いたいことも聞きたいこともいろいろあると思いますが、まずはぐっとこらえましょう。

返信してほしいと伝える

スルーされた内容について返信が欲しい旨を伝えましょう。また、スルーされたくない場合は、メッセージを疑問形にしたり、「～について返信が欲しい」と伝えるなど、返信しやすい形でメッセージを送るといいでしょう。

うらみやつらみはNG

未読スルーや既読スルーをされて「心配になった」「悲しかった」「傷ついた」などの気持ちをぶつけてしまうと、相手は責められているように感じるかもしれません。

自分を責めたり、不安にさせるような人とは仲良くしたくないと思うことも少なくないので、感情的な言葉やネガティブな表現は避けた方が無難です。ただ、言い方に気をつけて、軽めに可愛く伝えたりすると、良い印象を残せることもあるので工夫してみましょう。

未読スルー・既読スルーされにくいメッセージを送るコツ

続けて、相手に未読スルー・既読スルーされにくいメッセージの送り方を具体的に解説します。

長文のメッセージを送らない

普段からメッセージのやりとりをしているような関係でない限り、いきなりの長文のメッセージは相手を驚かせ、また、自分の思いを押し付けている印象をあたえてしまうかもしれません。

伝えたいことがたくさんあっても、LINEでスムーズにコミュニケーションを取っていくには、まずは簡単なメッセージの送信がおすすめです。

独り言のような内容にしない

好きだと思う相手だからこそ、自分が好きなことや嫌いなことなど、自分のことを知ってほしくて、「こんな風に思っている」といろいろと書きたくなることもあるでしょう。

でも、独り言のような内容に相手は返信しづらいもの。「伝え、受け取り、また返す」を繰り返してこそふたりの距離が近くなっていくので、相手が返しやすいメッセージを送るように心がけましょう。

お互いに楽しくなれる話題を選ぶ

コミュニケーションで大切なのは、相手に対しての心遣いです。相手が興味のある分野や好きな話題を選べば、返信しやすく楽しいメッセージのやりとりができるでしょう。そして、そのような心遣いに好感を持ち、すてきだなと感じるきっかけになるかもしれません。

未読スルー・既読スルーに振り回されすぎないで！

未読スルー・既読スルーをされると、自分が否定されたように感じて、つらい気持ちになってしまいがち。でも、必ずしも拒絶が理由とは限らないので、すぐに諦めずに自分なりに工夫をしてみましょう。

それでも返信が返ってこないとか、しばしば連絡が途絶えてしまうようなら、相手に気遣いが足りなかったり、脈がなかったりする可能性もあります。そういうときは、自分を責めたりせずに、新しい恋に踏み切るのも一案です。

もし新しい出会いを探しているなら、恋活や婚活を進めるという方法もあります。マッチングコーディネーターと相談しながら、婚活を進めることができるゼクシィ縁結びエージェントでは、無料カウンセリングを実施しています。ぜひ気軽に活用してみてはいかがでしょうか。

取材・文／福原敦子

【監修】
帆南尚美さん
カウンセリングサービス所属・心理カウンセラー
大学卒業後30年間、外資系IT企業に勤務。40代後半になって本格的に自分の心と向き合い始め、心理カウンセラーに転身。仕事は好きだが対人関係や恋愛・夫婦関係がうまくいかない、などの問題を精力的にサポート。男性／女性心理、対人心理の分析により、対処法を一緒に考えていくカウンセリングスタイル。「前向きになれる」「自分の成長が実感できる」などの声が多数。心理学を身近なシチュエーションでわかりやすく解説する講座や講演も多くの支持を得ている。
公式ブログ：https://honaminaomi.blog.jp/

【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間：2024/4/17～2024/4/18
有効回答数：412人（男性206人、女性206人）
（インターネットによる20～30代向け男女アンケート調査調査機関：マクロミル）