- 結婚するタイミングの決め手は?
- 何歳までに結婚したい?
- 結婚したい理由
- 結婚する相手に求める条件
- 子育てと仕事についての選択
- 会話中の自然な流れを意識するよう心がける
- お互いの結婚観を素直に話し合う
- 譲れないポイントを整理する
婚活をしていて、「世間やお相手の結婚観が気になる」という人も多いのではないでしょうか。そんなときは、自分がどんな結婚観を持っているのか、整理することから始めてみましょう。自分の結婚観を見直すことで、周囲の人やお相手との結婚に対する考え方も見えやすくなるはずです。この記事では、異性間コミュニケーション協会の理事長である佐藤律子さんに、どんな結婚観を持つ人が多いのか、結婚観の違いを擦り合わせる方法などを伺いました。
結婚観とは
結婚観とは、結婚についてのイメージのことをいいます。結婚について、「こうしたい」「こうあるべき」と考えていることや、イメージしていることが結婚観です。
具体的には、以下のようなことが結婚観の例として挙げられます。
・結婚したい・したくない
・こんな人と結婚したい
・何歳までに結婚したい
・結婚したら子どもが欲しい・欲しくない
・結婚しても仕事は続けたい
・結婚後の住居は戸建てがいい・マンションがいい
結婚に対する考え方は時代によっても変わります。「結婚しても同居しない」「同居しているパートナーはいるが、結婚はしない」といった考え方も社会に受け入れられるようになってきた近年では、結婚観もますます多様化してきています。
結婚に前向きに婚活をしているなら、お相手の結婚観が気になるのも自然なことです。また、気になるお相手とお付き合いを進めるためにも、いずれ結婚観を擦り合わせることが大切になります。
まずは、自分の結婚観を見直して整理することから始めてみましょう。
時代や男女で「結婚観」に違いはある?
ひと昔前の「結婚したら女性は家庭に入るもの」「家計は男性が支えるもの」といった、結婚に関する価値観は変わりつつあると実感している人も多いのではないでしょうか。
では、実際にはどのような変化があるのでしょうか。結婚や出産に関する統計から、結婚に対する意識や結婚に求めるもの、子育てと仕事についてなど、現代の結婚観の傾向をピックアップしました。
結婚するタイミングの決め手は?
結婚するタイミングの決め手は年齢なのか、理想的な相手との出会いなのかを聞いた調査では、いずれ結婚するつもりがある未婚の人のうち、「ある程度の年齢までに結婚するつもり」と考える人と、「理想的な相手が見つかるまでは結婚しなくてもかまわない」と考える人の割合は、ここ30年ほどはおよそ半々で推移しています。
ただし、「理想的な相手が見つかるまでは結婚しなくてもかまわない」と答えた人は、約30年前の1987年には男性で37.5%、女性で44.5%だったのに対して、2021年には男性で48.6%、女性で51.7%と割合がわずかに増える傾向にあります。
以前ほど、年齢にこだわらずに結婚するタイミングを決める人が増えているのかもしれません。
出典:「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査 2021年実施)」(国立社会保障・人口問題研究所) ※グラフは、出典を基に編集部で作成
何歳までに結婚したい?
いずれ結婚するつもりがある未婚の人に、結婚したいと思う年齢を聞いた結果を見ると、2015年には男性の平均が30.4歳、女性の平均が28.7歳となっています。
1987年には、男性の平均が28.4歳、女性の平均が25.6歳でしたから、結婚したいと思う理想の年齢はゆるやかな上昇傾向にあるものの、2015年の平均値で頭打ちとなっているとされています。
出典:「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査 2015年実施)」(国立社会保障・人口問題研究所」
※グラフは、出典を基に編集部で作成
結婚したい理由
内閣府の「結婚・家族形成に関する意識調査」によると、結婚したいと思う理由の男女別トップ5は、以下のようになっています。
男性
1位 家族を持ちたい(69.4%)
2位 好きな人と一緒にいたい(67.8%)
3位 子どもが欲しい(64.5%)
4位 安らぎが欲しい(45.3%)
5位 老後に一人でいたくない(37.9%)
女性
1位 子どもが欲しい(74.6%)
2位 家族を持ちたい(70.5%)
3位 好きな人と一緒にいたい(69.8%)
4位 老後に一人でいたくない(58.7%)
5位 両親や親戚を安心させたい(54.5%)
順位に違いはあるものの、男女のトップ3は同じ理由がランクインしています。男女共に、「家族や子どもを持ちたい」「好きな人と一緒にいたい」というのが、結婚したいと思う大きな理由になっているようです。
出典:「平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)」(内閣府)
結婚する相手に求める条件
内閣府の調査では未婚の人が結婚相手に求める条件は、20年以上にわたって男女共に「人柄」という回答が90%以上と最も多くなっています。次いで、「家事・育児の能力」「自分の仕事への理解」という回答も80%以上あり、多くの人が重視しているポイントであることがわかります。また、共に女性が相手の「経済力」「職業」を重視する傾向も長く続いてきました。
男女別の近年の変化を見ると、男性が女性の「経済力」を考慮する割合が高くなる傾向があり、2015年には41.9%だったのが2021年には48.2%まで増えています。一方で、女性が男性の「家事・育児の能力」を重視する割合も高くなっていて、2015年の57.7%から2021年は70.2%まで増えました。
こうした変化の背景には、結婚後も働き続けたいと考える女性が増えたことや、仕事も育児も男女を問わず協力して担っていこうという考え方が広まってきていることなどが考えられます。
出典:「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査 2021年実施)」(国立社会保障・人口問題研究所) ※グラフは、出典を基に編集部で作成
子育てと仕事についての選択
結婚や子育て、仕事についてどのように選びたいか、理想とするライフコースを聞いた調査があります。
・結婚をしないで、仕事を続ける
・結婚はするが、子どもを持たないで、仕事を続ける
・結婚して子どもを持ち、仕事も続ける
・結婚して子どもを持つが、結婚や出産の機会に退職し、子育て後に再び働く
・結婚して子どもを持ち、結婚や出産の機会に退職し、その後は仕事に就かない
このようなコースのうち、女性が理想とするコースと男性がパートナーに望むコースを聞いたところ、男女ともに専業主婦や再就職を選ぶ人は減少し、仕事と子育ての両立を選ぶ人が30%以上と初めて最も多くなりました。
出産・子育てを経ても仕事を続けたいという女性が増えていることがうかがえます。
出典:「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査 2021年実施)」(国立社会保障・人口問題研究所)
※グラフは、出典を基に編集部で作成
異なる結婚観を持つお相手とうまく擦り合わせていく方法
気になるお相手と出会えたら、お互いの結婚観を伝え合う機会を持ちましょう。近い結婚観を持っていると確認し合えたら、結婚後のギャップが少なくて済むので、夫婦間のトラブルが発生しにくいです。もしも結婚観に違いがあっても、まずは話し合いを重ねてみましょう。お互いが譲歩することができたら、結婚が現実的に見えてきますし、信頼関係も深まるいい機会となるはずです。
会話中の自然な流れを意識するよう心がける
婚活している同士であれば、早めに結婚観の擦り合わせをすることをおすすめしますが、そういう話をしていい雰囲気かどうか見極める必要があります。
まだ知り合って間もないうちは、会話の中の自然な流れで家族や子ども、仕事などについて触れるのがおすすめです。家族連れや子どもを見かけたときに、理想の家族像や、子どもが好きかどうかといったことに触れてみましょう。
お互いの結婚観を素直に話し合う
「お相手と信頼関係ができてきた」「結婚を前向きに考えたい」と感じられたら、「今後のためにも、結婚についてどんなふうに考えているのか話し合いたい」とストレートに切り出すのもよいでしょう。
仕事と家庭のバランス、子どもを持ちたいかどうか、家事や家計の分担はどうするのかなど、まずは自分の結婚観を整理して伝えてみてください。
譲れないポイントを整理する
結婚観を話し合っているうちに、結婚観に違いが見えてきたら、お互いに譲れないポイントを出し合ってみてください。お互いに大切にしたい価値観を知ることができて、それを踏まえて譲歩できるポイントを探すことが、結婚観を擦り合わせることにつながるはずです。
結婚観を整理することが、理想の結婚へ近づく第一歩に
結婚を前向きに考えて婚活をしているなら、まずは、自分の持っている結婚観を整理しておくことをおすすめします。結婚観の整理ができれば、結婚観の近いお相手を見つけたり、気になるお相手とのギャップを埋めたりすることにも役立ちます。
理想の結婚をはっきりとイメージしておくためにも、ぜひ結婚観を見直す機会をつくってみてください。
もし、結婚について不安に思うことがあるなら、相談しやすい結婚相談所を選ぶのも一つの方法です。ゼクシィ縁結びエージェントなら、リーズナブルな料金体系ながら、丁寧なカウンセリングを受けることができ、婚活や結婚に関するお悩みも相談できます。まずは、気軽に無料カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
取材・文/相川聡子
【監修】
佐藤律子(さとうりつこ)さん
一般社団法人異性間コミュニケーション協会理事長、婚活のスペシャリスト。1972年宮城県生まれ。OLからウエディングプランナーへ転職し、仙台初のレストランウエディング事業で驚異的な売り上げを達成。婚活イベント、ウエディング事業を通して1000組以上を結婚に導いた経験から、2016年一般社団法人異性間コミュニケーション協会を設立。認定講師は全国に100人以上在籍。自治体の婚活イベント、企業研修と講師業を中心に活躍している。著書に『ジェンダーレス時代の男の子女の子の育て方』(秀和システム)、『夫を変える!魔法の言い方』(自由国民社)、『理屈で動く男と感情で動く女のもっとわかり合える会話術』『ずるいくらい思いのままに恋が叶う』(共に、かんき出版)など。『乃木坂工事中』(テレビ東京)、情報番組『グッディ』(フジテレビ系列)など、テレビ番組の監修・出演も多数。
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