- 結婚相手と恋人は違う?
- 結婚相手には何を求める?
- 対等なコミュニケーションができる
- 我慢せず、等身大の自分でいられる
- 意見を尊重し、受け止めてくれる
- 食事に行く
- 映画、美術などを共に鑑賞し、感想を聞き合う
- スポーツやキャンプなど共同作業をたくさんしてみる
- 家族や友人と会ってもらう
婚活で相手を探す時、交際相手との結婚が視野に入ってきた時、改めて「この人でいいのか」「結婚相手として必要なものってなんだろう」などと、明確な答えがあれば安心ですよね。しかし、結婚相手に求めるものは、どんな関係性を築きたいか、どんな結婚生活を送りたいか、人それぞれが持つ理想によっても異なります。そこで、既婚男女にアンケートを実施。さらに、多くの夫婦のカウンセリングを行ってきた心理カウンセラー池尾千里さんに「結婚相手の見極め方」についてお聞きしました。あなたが「結婚相手をどう見極めるか」のヒントにしてくださいね。
恋人とは違う?結婚相手に求めるもの
結婚相手と恋人は違う?
既婚者アンケートで、結婚相手と過去の交際相手のタイプの違いについて聞いたところ、次のような結果になりました。
Q. 結婚相手と過去の交際相手でタイプは違いましたか?
※データ出典:マクロミル(単一回答)
なんと、8割近くの人が「結婚相手と過去の交際相手のタイプは違う」と回答しました。具体的にはどんな違いがあったのでしょうか。
Q. 過去の交際相手と結婚相手はどのように違いますか?
「過去の交際相手は見た目がいいだけで優しくしてくれることがないタイプが多かったが、自分のことを考えてくれて優しくしてくれる人と結婚した」(41歳/女性)
「以前付き合っていた人は精神年齢が若かった。だから楽しい部分もあったけど理解できない行動もあった。結婚相手はしっかりしたタイプ」(39歳/男性)
「付き合っている時は楽しくて、気が合えば付き合っていた気がします。結婚を考えるとなると家庭環境が近く、自然と誠実そうな人を選んでいたと思う」(33歳/女性)
「過去の交際相手は自分に似ていて、甘えたりベタベタしたりするタイプでした。自分とは正反対でサバサバしたタイプの女性と結婚しました」(36歳/男性)
アンケート全体の傾向として、男女共に交際相手には「楽しさ」や「ドキドキやワクワク」とした感覚を、結婚相手には「誠実さ」「自立心」など、生活をする上で大切な要素を求めた人が多いようです。
結婚相手には何を求める?
では、具体的には結婚相手に何を求めているのでしょうか?心理カウンセラー池尾さんの解説も併せて、既婚男女の声をさらに詳しく見ていきましょう。
アンケートで結婚相手を選ぶ時に何が大切か聞いたところ、多く挙がったのは、次の通り「自然体でいられること」「価値観が近いこと」でした。
Q. 結婚相手を選ぶときに何が1番大事だと思いますか?
「金銭感覚や笑いのツボが同じこと」(48歳/男性)
「結婚相手とは長い時間を共に過ごすパートナーであるため、価値観や目標が共通していることが重要」(32歳/女性)
「一緒にいる時、自然体でいられる」(28歳/女性)
「信頼できる相手」(34歳/男性)
「自分らしくいられること」(36歳/女性)
「人間力がある人」(39歳/男性)
「金銭感覚、部屋などが汚いと感じるレベルが同じかどうか」(37歳/男性)
ちなみに、「価値観の一致」については「金銭感覚」を挙げる人が男女共に多いものの、「笑いのツボ」「部屋の散らかり具合」「ライフプラン」など、ジャンルは多岐にわたり、人によって変わるようでした。
結婚相手には何が大事?
多くの先輩夫婦が回答したように「自然体でいられること」「価値観の一致」はやはり重視すべきなのでしょうか。たくさんの夫婦問題の相談に乗り、夫婦のカップルカウンセリングも行っている心理カウンセラー池尾さんに、結婚相手選びで大切な視点について伺いました。
対等なコミュニケーションができる
夫婦関係の土台となるのは、やはりコミュニケーションです。そして、お互いを理解し合い、末永く無理のない関係を続けていくには、気持ちを伝え合える「対等さ」が大切です。
言葉で伝えなければ相手に本当の気持ちは伝わりません。そして、ケンカなど問題が起きた場合も普段からコミュニケーションができていると、話し合うことにも慣れていますから、解決しやすくなるというメリットがあります。
実際カウンセリングの現場でも、夫婦間の不仲やトラブルの原因にはコミュニケーションの不足があることが多いよう。コミュニケーションが不足する理由は、「察してほしい」「言わなくてもわかるだろう」と相手に期待するケースから、「言っても伝わらない」「反対されるかもしれない」といった恐れ、そして遠慮から自分の考えや気持ちを引っ込めてしまうといったことがあるのだそう。
上から物を言ってきたり、マウントしてきたりするような相手は避けたいところですが、最初は上手にコミュニケーションができていなかったとしても、対等なコミュニケーションをしようとする意欲がある相手なら、結婚相手としては有望と言えるでしょう。
我慢せず、等身大の自分でいられる
恋人時代と違うのは、非日常だけでなくリアルな日常を共にし、時には苦難に共に向き合うこともあるのが結婚生活です。そのため、自分を良く見せようとしたり、言いたいことやりたいことを我慢してしまったりするような関係性だと、無理がたたって良好な関係を続けることが困難になってしまいます。
しかし、交際当初においては、「良く見られたい」「愛されたい」、「相手のためになりたい」という気持ちでつい頑張ってしまうことも多いでしょう。そんな時は自分が我慢しているか気付かないこともあります。
もし、「ちょっと無理しているかもしれない」「楽しいけど疲れるかも」などと思うならば、まずは、相手ではなく自分自身に目を向けてみるのが先決。「なぜそう思ってしまうんだろう」と自分に問いかけてみましょう。多くのケースでは「恥ずかしい」「相手に悪いかも」という気持ちが出てしまうようです。
少しずつ、自分の本当の気持ちや恥ずかしい部分も表現していき、そんな自分を受け止めてくれる相手なら安心。逆に、あなたの意見を否定して、自分の意見を強要したり、自分の希望通りになるようにコントロールしたりするような人は避けるべき相手です。
意見を尊重し、受け止めてくれる
女性は人の感情に寄り添うコミュニケーション能力が男性に比べて高く、また共感してくれるコミュニケーションを望む性質を持っています。一方、男性側がパートナーに不平不満を持つ場合、「自分の考えをわかってくれない」ことを理由に挙げるケースが多いのだそう。
女性は感情面で、男性は考え方や行動に対してと、それぞれ対象は異なりますが、パートナーには「受け止めてほしい」「尊重してほしい」というニーズを持つもの。考え方や価値観、気持ちを完全に一致させ、同感することには無理がありますが、少なくとも、相手を理解しよう、考えを尊重しようという姿勢を持つことはパートナーシップを築くことにおいて欠かせないものです。
前述の「対等なコミュニケーションができる」「自然体でいられる」ためにも、「意見を尊重し、受け止めてくれる」姿勢が前提となります。そのため、結婚相手を選ぶ上で最初にチェックしておきたいことと言えるでしょう。
結婚相手を見極めるためのチェックポイント
相手との関係性は結婚する時点で完成していなければならないものではなく、成長させていくことができるものです。
上記では、パートナーシップを築く上で結婚相手に求める最低限のポイントをチェックしました。しかし、共に人生を歩む相手としては、その人となりをもっとしっかり見ておきたいもの。そこで、結婚相手としてふさわしいかどうか見極めるためのチェックポイントをご紹介します。
これらは、あくまで目安。歩み寄って解決できることもありますし、自分自身にとっては何が大切かという視点を持ってチェックしてみてくださいね。
□思いやりや気配りがあるかどうか
自分を末永く大切にしてくれるかどうか、いざという時も誠実に対応してくれるかどうかに影響します。
□お店の人に親切かどうか
立場が上になった時に偉そうな態度や悪い態度を取る人は精神的に幼い傾向があります。
□機嫌が悪い時、疲れている時の態度は許容範囲かどうか
コンディションが良くない時にいつもと態度が異なるのは仕方ないとしても、それを自分が受け入れられるかどうかは見ておきたいものです。
□お互いの意見を大事にできるかどうか
意見や感じ方が違うのは仕方がないけれど、相手の意見を聞いて、尊重する姿勢があるかどうかは大切です。
□全く合わない価値観はないか
特に「絶対これはNGだと思っていること」を相手がやっている場合はうまくいきにくい傾向があります。
□意見が分かれた時、譲れるかどうか
日程の調整からケンカまで、いつもどちらかが我慢するのではなく、お互いに譲れるかどうかを確認しましょう。
□仕事を頑張っているか
特に相手が男性の場合は仕事と自信がセットになることが多いので、経済的に自立していると精神的にも安定しやすいと考えられます。
□お願いしたことを気持ちよくやってくれるかどうか
結婚したら家事や育児など協力し合うことが増えていきます。引き受ける時の対応が良い方がお互いのストレスも少なくて済みます。
□自分の友人を大切にしている
友人関係は基本、双方が同じくらいの好意や楽しさを感じているから続くもの。人との関係性を築けるかどうかの目安にもなります。
□自分の家族を大切にしている
家族への思いや関係性は新しく作っていく家庭にも影響します。表面的にはわかりにくくても大切に思っているかどうかを見るようにしましょう。
□話を聞いてくれる
特に普段から話を聞いてほしい人とっては大切なポイントです。話を聞いてくれようとしない相手には後々不満を感じてしまうかも。
□「ありがとう」「ごめんね」が言えるかどうか
あいさつや感謝を素直に伝えることは社会においても良好な人間関係を築きやすいと言われています。それに代わる言動でもOK。
□共通の趣味、好きなものがあるかどうか
会話のタネとなり、同じことに共に向き合うことで絆が深まります。サークルなどに入っていれば、夫婦としてだけでなくコミュニティーの仲間を交えた関係にもなり、ケンカをした時に気持ちを切り替えやすいでしょう。
結婚相手の見極めにおすすめの方法
結婚相手として選んでいい相手かどうかは、どのようにしたら見極めることができるのでしょうか。おすすめのシチュエーションと共に、そこで見るべきポイントもご紹介します。
食事に行く
人は食事をしながら会話すると親しくなりやすいと言われています。
少し長めの旅行に行く
機嫌が悪い時や疲れている時は素のその人が出やすいもの。普段とは違うことをする旅行ではストレスを感じやすく、ずっと一緒にいることで取り繕うことができなくなります。
そんな時に出る言動を見て、「疲れているんだなあ」と許せる範囲のものかどうかはチェックしておきたいものです。
映画、美術などを共に鑑賞し、感想を聞き合う
何に感動するのか、どんなことを大切にしたい人なのかなど、感性や感じ方はお互いを理解し合う上で、価値観と同じように大切なこと。そこで、おすすめなのはデートで映画や美術といった作品を鑑賞することです。
ドラマや同じ本を読むなどもOK。感想を伝えるのは心の奥を言語化すること。なかなか見えにくい相手の感性を知るいい機会になるでしょう。
スポーツやキャンプなど共同作業をたくさんしてみる?
ふたりで同じ目的を持ちながら協力したり、一緒に楽しんだりすることで、心の距離がグッと近づきます。
また、相手をチェックしようとする時、イメージとしては正面から向き合った状態で相手を見ることになりますが、何か一緒に行う時は相手と横並びになります。
それまでとはまた違った視点で相手を見ることになり、「思ったより頼りがいがある」「こんなことができるんだ」といった、相手の新たな魅力に気付く機会になることもあります。
家族や友人と会ってもらう
家族や親友が、あなた以上にあなた自身をよく知り、理解してくれているケースも多いでしょう。そして、幸せを願ってくれている人たちのはずです。そこで友人や家族に会わせて、客観的な意見を聞いてみるのも手。
お互いの家族や友人とパートナーの間に交流があったり家族ぐるみの付き合いがあったりすれば、いざというときに周囲の人々が助け船を出してくれるかもしれません。ふたりだけでつながっている以上に、周囲にも守られた、より深い絆を得られることもあるでしょう。
お互いを理解し合おうとする関係性が大切
幸せなパートナーシップを築ける結婚相手を選ぶには、結婚生活で大切なことは何かということを知っておくのが先決です。
結婚は、これまでに違う人生を歩んできた人同士が、一緒になって人生を歩んでいくこと。性別も趣味も育てられ方も好きなものも、違っていて当たり前です。だからこそ、「国際結婚をする感覚で相手と向き合うくらいでちょうどいい」と池尾さんは言います。
そんな意識を持っていれば、丁寧にコミュニケーションを取り、理解し合おう、違いを越えて愛し合おうという姿勢になって、そこで初めてお互いをわかり合い、信頼し合えるようになるはずです。
自分にとって譲れないポイントは押さえつつも、お互いを尊重し合える相手を探しているなら、婚活を始めるのもおすすめ。婚活のプロが、結婚相手との出会いをサポートしてくれるゼクシィ縁結びエージェントでは、婚活に関するカウンセリングを実施中。無料で相談できるので、気軽に問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
取材・文/小松ななえ
【監修】
心理カウンセラー 池尾千里さん
「自分らしく自分の人生を生きることに、もっとこだわってもいい。好きなことをもっとたくさんして、もっと幸せになっていい。」
そんな思いから恋愛・夫婦関係などのパートナーシップをはじめ、職場、ママ友などの人間関係、子育てに関する問題など、経験に基づいたカウンセリングを提供。夫は、カウンセリングサービス所属カウンセラー&講師 池尾昌紀氏。17歳の娘、14歳の息子の4人家族。夫婦で手掛ける心理学講座や、夫婦で行われる「カップルカウンセリング」(1名でもカップルでも可能)も、息の合ったコンビネーションで多くの支持を集めている。
公式ブログ:https://ikeochisato.blog.jp/
【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2023/7/19~2023/7/20
有効回答数:103人
(インターネットによる20~40代向け男女アンケート調査調査機関:マクロミル)
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